ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声をご紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
一緒にヒーヒーフー
長男は10歳になりますが、今も鮮明に思い出す出産立ち合いの場面。そのときは、人の体から人間が出てくるというのは、なんだか想像がつきませんでした。
苦しそうな陣痛時間、分娩台では自分も足に力を入れそうになるぐらい緊張し、気づけば一緒に息を吸ったり吐いたりしていました。
1時間の分娩で元気な長男が誕生。その瞬間は、涙をこらえるのに必死でした。
経産婦は進みが早いと言われていたが…
2人目の出産、経産婦なのでお産の進みが早いと言われていたのですが、妻は分娩の恐怖からか、体が硬くなりお産が進みませんでした。
妻が少しでもリラックスできるよう、陣痛の間、長男の成長記録を一緒に見ていました。ふと振り向いた瞬間、妻はうずくまり、明らかにおかしい様子。いつの間にか子宮口が全開大になっており、あれよあれよという間に長女が誕生しました。
3人目、4人目は本人も驚くほど落ち着いて出産していました。毎回同じ病院で出産しているので、妻も私も、看護師さんや助産師さんと顔なじみになり、話がしやすく、分娩後もいろいろ話をしました。
5人目だけは立ち会えず
5人目は陣痛前から出張に出かけていたので、どうしても立ち会うことができませんでした。しかし、代わりに長男と長女が出産に立ち会ってくれたのです。
苦しそうだけれど頑張っている母親の姿や弟の誕生の瞬間、へその緒カット、赤ちゃんの処置、大きな胎盤、いろいろな場面を見せてもらったようです。「赤ちゃんはどうしてやってくるの?」、「僕たちもこうやって生まれたんだね」とたくさん話をしてくれました。立ち会った長男と長女はよく弟のお世話をしてくれます。
わが子の誕生の瞬間は、「感動」の2文字しかありませんでした。出産は本当に大変そうで、頑張ってくれた妻はもちろん、立ち会ってくれた子ども、元気に生まれてきた赤ちゃんみんなに感謝しています。
子どもが大きくなってくると、反抗期に入って会話が少なくなることもあるかもしれません。それでも子どもの誕生日には、それぞれの誕生の瞬間について思い返し、感動を家族で共有する特別な日にしたいと思っています。そして、生まれてきてくれたことへの感謝を伝えていきたいです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:おのうえたく/男性・会社員。2男3女の父。趣味は読書とイラスト。サラリーマンとして働く傍らにぎやかで合宿のような大家族の日常を執筆中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています