恋愛体質だった私
私は学生のころ、男性に困ることはありませんでした。おそらく、私自身が惚れっぽかったのだと思います。ちょっとでもいいなと感じる男性から好意を寄せられたら、すぐに好きになっていたのです。
恋愛対象が広かったことも、影響していたのかもしれません。そのため、歴代の彼氏にはあまり共通点がありませんでした。
熱しやすい彼との恋愛
当時付き合っていた男性は、好きな相手にゾッコンになるタイプ。付き合い始めのころは私に愛情を全力で注いでくれました。毎日連絡がきて、ちょっとでも時間があればデートをする日々。私は、彼の熱量に圧倒されながらも「そんなに私のことが好きなんだな」とうれしく思っていました。
彼も私と同じ学生でしたが、授業とバイト以外はすべて私に時間を割いているような感じでした。「趣味とかないのかな？」と、疑問に思うこともあったものの、私は彼に流されるまま頻繁に会う状態を続けていたのです。
しかし、わずか2カ月程度で彼からまったく連絡がこなくなってしまいました。私が連絡をすると返信してくれましたが、驚くほど冷たくなった彼の態度に私は戸惑うばかり。そして数日後、突然彼から別れを告げられたのです。
理由は「もう冷めたから」。あまりに頻繁に会っていたので、急上昇した気持ちが突然急降下したのでしょう。「熱しやすく冷めやすい」とは、まさにこのことを言うのだと思います。私は彼の言葉を受け入れられず、号泣してしまいました。
意志がない年上の彼との恋愛
その後、同じバイト先の社員と付き合うことになった私。学生だった私は年上の彼氏がとても頼りがいがあるように見えていました。とてもやさしい彼はいつも私のことを優先し、大切にされていると感じることばかり。しかし、交際を続けていくと関係性がだんだんと変わっていきました。
彼はいつでも私の言いなりで、なにかを決めるときは常に私に意見が求められるのです。当時の私は、社会人の彼にグイグイ引っ張ってほしかったので、次第に物足りなさを感じるようになってしまいました。付き合っているのだから、彼自身にももっと自分の考えや意見を持ってほしかったのです。そして、彼との関係もあっという間に終わってしまいました。
人によってパートナーに求めることは異なります。私は数々の恋愛を経て、しっかりと自分の考えや意見を持っている人に魅力を感じることがわかりました。そして、長く付き合うためには恋愛を生活の中心にするのではなく自分自身の時間も大切にすることが必要だとも思いました。
恋愛での失敗を生かして、自分をしっかりと持っている男性と結婚した私。彼とは試行錯誤しながらもほどよい距離感を保てており、幸せな結婚生活を送っています。
著者／匿名希望
イラスト／もふたむ
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