「娘より俺が優先」と言うダメ夫
ある日、娘に食事を食べさせているときに、夫が仕事から帰宅。
夕食は自分で温めて食べてほしいとを伝えると、「なんで俺が台所に立たなきゃなんないんだよ!」と文句を言い、子どもの世話より先に自分の食事を用意しろと要求します。
その様子を見た娘が、「ママ、お先にパパのごはんどうぞ」と待ってくれました。
夫は結婚前「子どもが好き」「家事分担を約束する」と言っていたのですが、すべて嘘。家事育児をまったくしないばかりか娘にも興味がなく、ずっと私に依存してきます。
家事をしている横で夫が会社の愚痴をこぼしてくるので、私はぐったり……。
「子どもを優先するなら離婚だ!」妻はあぜん
ある夜、私が娘のお世話をしていると、「娘なんて、どうせ嫁に行って親元を離れるだけじゃないか。甘やかしても、なんの得もないだろ! 子どもを優先するなら、離婚だ」と言い始めたのです。
夫の発言にあぜんとしていると、娘が夫に近づき「さぁ、一緒にお布団に行こうね。パパ、ママをあんまり困らせちゃダメよ。お布団に連れていってあげますから、一緒にねんねしましょうね」と、戸惑う夫を寝室に連れて行ってくれました。
娘が寝室から出てきて「ママ、パパが満足するまでお世話してあげようよ」と言ってきたのです。そして私と娘は、翌日から徹底的に夫をお世話をすることに決めました。
5歳に面倒をみられる30歳
翌朝、私と娘は夫に「まぁ~! ひとりで起きられて偉いねぇ~よく寝られたかなぁ?」「さぁ、お顔キレイキレイにしましょうね」と言い、子どものように扱うことに。
驚いた夫が「俺を子ども扱いして、何がおもしろいんだよ!」と文句を言います。「あら、あなたが望んだことじゃないの。お世話をしてほしいって」と私。
「俺は、ただお前にとって俺が一番の存在でいたかったの! お前に構ってほしくて、甘えたんだけなんだ!」と本音を言う夫に、「あなたは一番邪魔で手のかかる存在よ」と私はこれまでの怒りをぶつけます。
甘え続けた夫の末路
「娘を大切にしてもメリットなんてないじゃないか!」と憤る夫に、私は「娘を大切にするのは損得勘定なんかじゃない」と語り、離婚を提案したのです。
もちろん夫は反対しましたが、厳しい義両親が現状を知り、「離婚して、二人を自由にしてあげなさい」と諭してくれたおかげで無事に離婚できました。
離婚後の元夫は義母に家事を教えられながら実家暮らしを始め、肩身の狭い思いをしているそう。一方、私と娘は2人で支えあい、仲良く過ごしています。
◇ ◇ ◇
子どものお世話をするというのは、相手を特別扱いしたり甘やかしているわけではありません。子どもが将来困らないように、思いやりを持ってサポートをしているのです。子どもに嫉妬する夫が迎えた、因果応報の結末ですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。