加藤 かと プライドの高い義母に接近してお気に入りとなることに成功した彼女は、「新居への引っ越し祝い」と偽り、夫へのサプライズ協力を取り付け、義母を不倫部屋へと連れ込みます。
何も知らない義母は、帰宅した夫に「サップラ〜イズ♡」と満面の笑み。夫が顔面蒼白になる中、さらに若い浮気相手が「マサピョン～♡」と甘い声で入室し、事態は一変。見知らぬ女の登場に義母は絶句し、現場は修羅場と化します。
狼狽する一同を見て高笑いしたカナデは、一転して真顔になると料理を床に叩きつけました。そして震える義母に「新居というのは嘘。ここは不倫部屋です」と涙ながらに真実を告白。「この人は取引先だ！」と見え透いた嘘をつくマサハルに対し、全てを悟った義母は無言で歩み寄ると、その頬に強烈な平手打ちを見舞い、その場に乾いた音を響かせたのでした。
さらに義母は「不倫だなんてどういうつもりなの！？」と詰め寄りました。すると夫はとんでもないことを口にしたのです……。
夫のありえない反論
「不倫だなんて！」と義母が怒りをぶつると、夫は開き直り、「押しかけてくるなんておかしくね？」と論点をずらそうとします。
その態度に義母はさらに激怒し、息子の腹部に膝蹴りを入れます。義母は息子が言い訳を続けようとするのを制止し、涙ながらに訴えます。
「カナデさんを騙して......人としておかしいことをしている！」
義母は護身術の技を次々と繰り出し、息子を押さえ込みます。やがて夫は倒れ込んでしまいます。
義母の矛先は次に不倫相手の女性に向けられます。女性は義母の鋭い視線を受けて、ただおろおろと震えるばかりでした。
カナデさんは、義母が自分の代わりに夫を厳しく叱責してくれたことに、複雑な思いを抱きながら見守っているのでした。
◇ ◇ ◇
自分の非を認めず「押しかけたこと」へ論点をすり替えようとする夫に対し、一切ひるまず全身全霊で立ち向かう義母。カナデさんにとってとても心強かったのではないでしょうか。
また、言葉だけでなく、体当たりで息子を止めようとする義母の行動からは、親として「人として間違ったこと」を見過ごせないという強い覚悟と悲しみが伝わってきます。
大人になると本気で叱ってくれる存在は少なくなりますが、こうして涙を流して過ちを正してくれる家族の存在がいかに貴重か改めて考えさせられます。小手先の言い訳が通用しないと悟らせた、母の愛ゆえの強烈な制裁。誠実さを欠いた行動がいかに周囲を深く傷つけるかを思い知らされますね。
