近所の人たちは……
その私たちの新居は、夫の仕事でお世話になっている40代の女性Aさんが住んでいた家でした。「諸事情で引っ越すことになり、今の家を借りてくれる人を探しています。よかったら賃貸で住みませんか?」とAさんから私たちに声がかかったのです。
相場よりも安い賃料で、場所も文句なし。Aさんと私は面識があり、お土産を渡し合ったり、メールのやりとりがあったり、良い人間関係を築いていた仲です。その信頼関係があったこともあり、私たちは引っ越しを決めました。しかし、Aさんから「近所の人たちは変わった人が多いから関わらないほうが良い」と言われたので、そのことは気になっていました……。
何を信じたら良いのだろう?
引っ越し後のある日、お隣さんと世間話していたとき、ふと「前に住んでいたAさんとはどんな関係ですか?」と聞かれ「夫の仕事の関係です」と答えると、お隣さんが声を小さくして話し始めました。
「Aさんね、相当変わっていたの」、「子どもに対する怒鳴りつけ方が異常で、虐待しているんじゃないかって近所で噂になっていたわ」、「私の家のポストから郵便物を勝手に持って行くの。警察に相談したのも1度ではないわ」私は声が出ないほど驚きました。Aさんはそんな人には見えないからです。
心配になった私は一連のことを夫に相談しました。すると夫は、「どちらが本当のことを言っているのかわらないけれど、どちらにも偏見を持ったり、態度を変えたりしないで、あいさつなど当たり前のことをしていこう」と冷静に言ってくれました。今後、ご近所やAさんとトラブルに発展しないよう、夫の言う通りに過ごそうと思っています。
著者:下園ひかり/女性・ライター。2019年生まれの娘、2021年生まれの息子、夫との4人暮らし。バックパッカーとして2年間で25カ国を周遊した経験あり。さまざまな国で生活した経験から、常識に捉われない育児を実践中。自身の育児経験をおもしろ話にして情報発信するブロガー兼ライター。
イラスト:ぽん子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています