娘の「これおいしくない」
普段何でも食べる娘も「なんかコレきらい」と言って、食事に手をつけないことがあります。そんなとき私は今まで「お母さんせっかく作ったのにな」と言ってみたり、「ちょっとだけでも食べてくれるとうれしい」と伝えてみたりしていました。
これで娘が食べることもあるのですが、顔はしぶしぶといった表情。納得していないのがはっきりとわかるので、「おいしくない」と言われたときに何と声をかけるのがよいのかずっと悩んでいました。
夫の対応が神!
ある日夫と3人で食事をしているとき、娘がまた「これおいしくない」と言いました。私は「またか……」と思っていると、夫が「え?! うそだ! おいしくない?? 」とびっくりした表情。そして「もしかして娘ちゃんは、右から食べた? 」と聞きます。娘が不思議そうな顔で「うん」というと、「あーそれじゃダメだ。これはね左から食べるとおいしいんだよ。知らなかった? 」と言って食べ方を変えるように促しました。
娘は夫のテンションに引っ張られて「え? そうなの? 食べてみる! 」とワクワク顔。パクリとひと口食べると「本当だ! おいしい!! 」とパクパク食べ始めました。
苦手でも食べられちゃう
娘の「おいしくない」に効いた、夫の「食べ方を変えてみるとおいしい理論」。あるときは「1回転させてから食べると甘くなる」だったり、「スプーンで食べる場合とお箸で食べる場合を比べてみよう」だったり、夫なりにいろいろパターンを変えてくれています。
最終的に「やっぱりおいしくなかった」と言うこともありますが、何だか娘が楽しそうなので私もうれしい気持ちになります。
「作ってくれた人がいるからおいしくないなんて言わないで」と伝えるのも大切だと思います。ただ、しぶしぶ食べる娘の姿を見ると「何だかしっくりこないな」と感じていました。娘がこれから大きくなったら、おそらく効かなくなるであろうこの「食べ方を変えてみるとおいしい理論」。娘が楽しいと思ってくれる限りは続けていきたいと思います。
著者:山口花/女性・主婦。田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。
イラスト/山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています