頭を使って親を困らせる娘
娘は気に入らないことが起きると手に持っている物を投げたり、電化製品の下に隠したりして、反抗の意思を表現します。また、自分がやりたくないことを強いられると「おしっこがしたい」と言ってきます。最初は私も「早く行こう!」と言ってトイレに連れて行っていました。
しかし本当はトイレに行きたいのではなく、強いられていることから逃れるために私の関心を逸らせようとする娘の作戦だったのです。
恥ずかしい娘の行動
そんな娘と新型コロナウイルスのPCR検査を受けに行ったときのことです。私は娘を抱っこして検査待ちの行列に並んでいました。しかし抱っこし続けていた私の腕が限界になったため、「ちょっと休憩させて」と娘に言い、嫌がられましたが無理やり降ろしました。
その間、携帯に届いたメッセージを少し確認し顔を上げると、なぜか一緒に並んでいる人たちの視線がこちらを向いていました。不思議に思って視線の先を追うと、そこにはパンツと肌着姿になった娘がいたのです。
娘の新たな作戦に負けた私
娘は抱っこから降ろされたのが気に食わなかったのでしょう。その怒りを表現するために、服を脱ぐという作戦に出たことに私は驚きでいっぱい。パンツに手をかけ、今にもパンツを下ろそうとする娘の手を止め、急いで服を着せました。
たくさんの人が見ている中、恥ずかしさでいっぱいになった私は怒ることも忘れて「ごめんね、嫌だったね」と言い、すぐに娘を抱きかかえました。服を脱ぐと親が焦って嫌がるということをどこで学んだのか、娘の作戦にまんまと負けてしまった私です。
それ以来、自宅でも嫌なことがあると服を脱ぐようになった娘。私たち親が動揺を見せたら娘の思う壺だと思ったので、自宅で服を脱ぐときは「風邪をひくよ」と声掛けをするだけにしています。しかし、外出先で脱ぎ出したらそれだけでは済みません。「外出先で服を脱ぐと効果がある」ということに娘が気づかないことを祈っています。
著者:山口まなみ/女性・主婦。3歳の娘と双子の男の子の母。韓国人の夫と家族5人で韓国に在住。海外での子育てやバイリンガル教育に奮闘する自身の体験談を執筆中。
作画:山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています