彼の借金があるとわかったワケ
私は人生で一度も県外に出たことがありませんでした。そのため、県外で同棲することは、仕事も辞めるということであり、彼との暮らしを始めることにはそれなりの覚悟を持っていました。退職願を出し、あとは彼と一緒に住むアパート探し。初めての同棲で不安もありましたが、浮かれていたところもあったと思います。
最終的に2人が気に入るアパートを見つけ契約をすることにしました。そこは、保証人が不要な代わりに家賃の支払いがクレジットカード決済の物件。彼はクレジットカードを持っていなかったため、その場でカードの申し込みをすることになったのですが……。
初めて知る事実
カード審査の結果がすぐに彼の元にメールで届きましたが、そこに書かれていたのは「今回は残念ながら見送ることになりました」ということ。え……何で?
彼を問い詰めると、実は20歳のときに作った借金があり、返済が滞っているからかもしれないとのこと。携帯電話も自分名義では契約できないことを聞きました。
同棲して結婚、子どもとの生活を考え、将来はマイホーム……なんて夢見ていた私は、ショックで何も言葉が出ませんでした。
半年の同棲を経て結婚
借金発覚後、正直別れも考えましたが、お互いに言いたいことを言う場を設け、じっくり話し合いを重ねました。そして私たちは別れることはせず、私たちが契約できる別のアパートを探し、そこで節約しながら同棲生活を送ってみることに。その後、彼の仕事、節約生活を頑張る姿を見て、私はそのまま彼と結婚しました。
結婚後も、彼の借金は毎月返済しなくてはならなかったため、お昼は、極力外食やコンビニ弁当を辞め、お弁当と水筒に。朝に出勤しながら飲むコーヒーも、家で淹れていくようになりました。節約生活でも彼なりに頑張ってくれています。もちろん、私もです。
周りの夫婦に比べたら贅沢はできていません。それでも、たまにささやかな贅沢をすることを楽しみにしています。そして借金がわかった際は別れようとも思いましたが、それでも好きで大事な人との今の生活に幸せだなと感じます。
今、仕事や節約生活を頑張りながら借金を返済する彼の姿を見て、私も慣れない環境ですが頑張ることができています。もちろん、借金がないに越したことはないですが、この出来事でより本気でぶつかり合うことができたのでよかったとも。あと半年で借金は返済予定です。これからも困難はあるかと思いますが、2人でなら乗り越えられると思っています。
著者/黒崎 めい
イラスト/ののぱ
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