おっぱいをたくさん飲んで欲しいけれど、乳首が短かったり、陥没していて飲ませにくいと悩んでいるママも多いようです。でも、ちょっとした工夫をするだけで、赤ちゃんが乳首をくわえやすく飲みやすくなるんです。たっぷり飲んでもらうためのコツをベビーカレンダー「助産師に相談コーナー」でおなじみの助産師の宮川さんに教えてもらいました。
陥没・扁平・短乳頭ママがおっぱい与えるときのキホン
赤ちゃんはママの乳首を自分の上あごにあてて、舌でしごいておっぱいを飲みます。ある程度ママの乳首の長さがないと舌を絡めにくく、おっぱいを上手に絞り出すことができません。飲みやすくするためにしたいことは乳首と乳輪ををやわらかくほぐすための「おっぱいマッサージ」と、短くても赤ちゃんがくわえやすくなる「飲ませ方」2つです。
おっぱいマッサージのポイント
乳輪と乳首を指で挟み押しつぶすようにほぐします。乳輪から乳首に向かうように動かします。いろいろな角度からまんべんなくほぐすと、乳首と乳輪がやわらかくなって赤ちゃんが吸いやすくなります。
赤ちゃんがくわえやすい飲ませ方
抱っこしたらママが少し体を後ろに倒し、赤ちゃんがママの体にうつ伏せで寄りかからせるようにしてから、赤ちゃんの口にママの乳首を持っていきます。赤ちゃんの体の重みで自然と乳首が吸いやすくなります。赤ちゃんの口に乳首を入れるときは、赤ちゃんの上あごに向かうように意識しましょう。
おっぱいが大きい人は
乳房が体の横に流れてしまうので、手でおっぱいを固定させましょう。
おっぱいが小さい人は
ママが、かがむようにして赤ちゃんの口に乳首を入れてあげます。腰にクッションを当てるとラクに姿勢が保てます。慣れてきたら、赤ちゃんが乳首をくわえたら体を起こすといいでしょう。
乳首と乳輪をやわらかくして吸いやすくマッサージして、乳首(と乳輪)に舌を絡めやすい体勢にしてあげること、これを続けることが大切です。最初のうちは大変かもしれませんが、赤ちゃんもおっぱいを飲むことが上手になっていきます。あまり飲めなくても気にせず、ママと赤ちゃんの触れ合いタイムとして楽しみながら続けてみてくださいね。

監修者
助産師 宮川めぐみ
特定非営利活動法人だっことおんぶの研究所認定 ベビーウェアリングコンシェルジュ
2001年京都第二赤十字看護専門学校卒業、2002年国立病院東京医療センター附属東が丘看護助産学校助産学科卒業。産科病棟にて約12年間助産師として勤務し、多くの妊産婦、褥婦、新生児のケアに関わる。2013年に退職後パリで数カ月過ごし、自分自身と向き合う。大切にしていきたいことなどに気づいて「lier」を立ち上げ、個人の活動を開始する。現在、東京23区内で新生児訪問、母乳育児相談を中心に母子のケアに携わる。
*ベビーウェアリングコンシェルジュとは、親子ともに安全で快適な抱っこやおんぶを指導します。素手だけでなく、各種道具(子守帯)を使っても実現できるように指導できる技術を有しており、専門の教育を受けた者です。世界中には60以上のベビーウェアリング・スクールが開設されています。日本ではだっことおんぶの研究所が主催する養成講座のみがベビーウェアリング・スクールとしてカウントされています。
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