本を散らかしたまま帰ろうとする親子
私は、7歳と6歳の男の子を育てる30代の主婦です。ある日、息子たちを連れて美容室へ行きました。
美容室に着くと、5歳くらいの男の子が仕上げをしてもらっている最中。近くでは、母親がスマホをいじりながら待っており、3歳くらいの男の子が本棚にあるマンガ本を地べたにたくさん並べて遊んでいました。子どもたちとソファで座って順番を待ちながら、「本を床に並べても注意しないのかな? さすがに、帰るときには片づけるよね……」と、様子をうかがう私。
しばらくすると、「ママ! 終わったよ!」と髪を切り終わった男の子が母親に駆け寄ります。母親もスマホから目を離し、マンガ本を並べていた男の子に「帰るよ」と声をかけ身支度を始めました。母親は、並べてあるマンガ本をチラリと見ましたが、まるで気にもせず会計へ。「まさか、そのまま本を戻さずに帰ったりしないよね!?」と、私は母親と美容師さんに交互に視線を送ります。私の視線に気づいた美容師さんは、思わず苦笑い。
すると、「あれ〜? お片づけ忘れてるのかな?」「あのね、本棚にも、『本は元の場所に戻してね! 』って書いてあるよ!」と長男がポツリと言いました。
長男の声はレジにも聞こえたらしく、会計を済ませて帰ろうとしていた母親は慌てて戻ってきて、「ほら! ちゃんと元の場所に戻して!」と男の子たちに声をかけ、床に置いてあるマンガ本を本棚に戻し始めます。男の子たちは嫌がることなく「お片づけ~!お片づけ~!」と口ずさみながら楽しそうな表情。すべての本を戻し終えると、母親はバツが悪そうに男の子たちを連れて、そそくさと帰っていきました。
息子が声をかけなかったら、その親子は散らかしたまま帰っていたでしょう。今回の一件で、「誰かがしてくれる」と見て見ぬふりをせず、親が責任を持って、ルールやマナーを教えることが大切だなと感じました。公共の場での振る舞いは、親がしっかり見せて示していくことで、子どもたちも学んでいくのだと私は思います。自分自身も子どもに見られて恥ずかしくない行動を心がけなければと、改めて考えさせられた出来事でした。
著者:鈴木遼子/30代・ライター。7歳と6歳の年子の男の子を育てる母。毎日パワフルに活動する子どもたちに振り回される日々だが、大好きなコンビニスイーツを食べて体力を回復している。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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