しつこい義姉
ひとり娘が1歳になり、保育園に通わせ始めることになった知人A。自宅から1番近くの保育園に無事入園が決まりました。Aの娘が通う保育園の年少クラスには、近所に住む義姉の3歳の息子もいます。園で会えば義姉はAの娘をかわいがるので、Aの娘もうれしそう。
やがて慣らし保育も終わり、Aは職場に復帰しました。朝はAの夫が送り、お迎えをAが担当。フルタイムで復帰したこともあり、Aが娘をお迎えに行くのはいつも1歳児クラスの中で最後です。娘には申し訳ないと思いながらも、先生をひとりじめしたり、お兄さんお姉さんに遊んでもらったりと楽しそうに過ごす姿に安心していたよう。
ある日、仕事中に義姉から1件のメッセージがAに入ります。そこには「今日Aの娘ちゃんも一緒に連れて帰るね!」とあります。「親以外でも引き渡しできるの?」と困惑ぎみで返信すると、保育園の先生たちもAと義姉の関係を知っており「親の許可があれば大丈夫」とのことです。そのときは「一度くらいならいいか」と思い、「わかった! よろしくお願いします!」と返信し、園へ連絡を入れたそう。
しかし、義姉からはその後もたびたびAの娘を連れて帰りたいと申し出が続きます。初めは「娘も楽しく帰っているし」と思い、その度にお願いをしていましたが、Aにとっては、お迎えの時間が保育園での娘の様子を直接先生に聞ける唯一のチャンス。楽しみを何度も奪われるうえに、義姉の家にお迎えに行っても保育園のようにサッと帰るわけにいかず、家に帰るのが遅くなることも悩みでした。徐々に頻度が増えてきて痺れを切らしたAは「お迎えを楽しみに仕事を頑張っているし、お義姉さんの家から帰るとき、娘がぐずってしまって帰るのが遅くなるから、保育園から娘を連れて帰るのはもうやめてほしい」と伝えたのです。義姉は「そっかぁ。わかった」と言ってくれたので、気持ちが伝わったのだと安堵。
ところが、その翌日も義姉から「今日も連れて帰っていい?」と連絡が来たそう。これに腹を立てたAが義姉に「なんで連れて帰るの?」と電話で理由を聞くと「だって、うちの息子が帰りたがらなくて、Aの娘ちゃんと一緒なら帰るって言うから」とのこと。なんと、義姉は自分がラクをするためにAの娘を連れて帰っていたのです。
さらには「Aの仕事を待ってると〇〇ちゃん(娘)のお迎えいつも遅くなるでしょ?」とむしろAのせいにする始末。反省する素振りもなかったそうだったので、Aは業務時間を調整してもらい、これまで18時ギリギリにお迎えに行っていたのを、義姉よりも早い、17時にはお迎えに行くことにしたそうです。
義姉に「早めにお迎えに行けることになったから、うちのことは気にしないで」とメッセージを送ると義姉は既読をつけたままスルー。Aはそれ以上は言及せず、当たり障りのない関係を続けることにしたようです。その後、義姉は帰りたくない息子のお迎えに、ほぼ毎日苦戦しているそう。Aは「大変そうだけど、うちをアテにされなくなって正直ほっとしてる」「時短勤務になったから子どもとの時間もたくさん作れたし、これでよかった」と話していました。
親戚だからこそ、つい甘えてしまうこともあるかもしれませんが、「子どもを迎えに行く時間」は親にとってその日の子どものことを知る大切な時間だと私も思います。
今回Aの話を聞き、家族や親しい中でも“距離感”は大事だなと感じました。それに、「やめて」と言われて「わかった」と返事をしているのに、また同じことをするのはやはりいけないことだと思います。自分の都合を優先して、誰かの大事にしている時間や思いを知らず知らずのうちに奪ってしまうことがないよう、私も気をつけていかなければと思った出来事です。
著者:村上もも/30代・ライター。繊細な5歳の長女と陽気な3歳の長男、甘えん坊な0歳の次男の育児に奮闘中のママ。アクティブに遊ぶのも好きだが、ひとりの時間は必須。父母と敷地内同居中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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