こんにちは、保育士の中田馨です。お友だちと遊んでいて「貸して」と言われたのに頑なに嫌がり、「ハイどうぞ」が言えないわが子。普段はそんなに使っていないおもちゃも貸せないわが子に思わず「少しくらい、貸しなさいよ」と言って半ば無理やり取り上げてしまったことはありませんか?
今回は、うちの子はいつになったら「ハイどうぞ」が言えるようになるの? というママのお悩みに答えます。
「ハイどうぞ、できる?」と言われたときの子どもの気持ち
今、遊んでいるおもちゃや自分のおもちゃを、お友だちが「貸して」と言ってきたときの子どもの気持ちを予想してみましょう。
・今、遊んでるのに何で貸さなくちゃいけないの?
・これ、僕のおもちゃなんだけど
・貸したくない気分だな
もしかすると、こんなふうに感じているかもしれません。それをいきなり貸すことは、なかなか難しいことですね。
子どもへの声かけはどうしたらいい?
では、こんなときにどういった声かけをすればいいでしょうか? その一例を三段階で紹介します。
1. 自分の子のそのおもちゃへの遊びたい気持ちを尊重
お友だちに貸せなかった場合は、「このおもちゃで遊ぶの楽しいのね」と気持ちを尊重します。
2. お友だちの貸してほしい気持ちも伝える
お友だちの「貸してほしい」気持ちを伝え、「遊び終わったらお友だちにも貸せるかな?」と聞いてみましょう。
3. お友だちには別のおもちゃを提案する
お友だちには、自分の子どもの気持ちと待ってほしいことを伝えます。そして「こんなおもちゃもあるよ」という提案もしてみましょう。
「ハイどうぞ」できなかったときは?
「ハイどうぞ」はすぐにできなくてOKです。親に言われると、子どもも意地になってしまうこともあります。「見守りながら待つ姿勢」がとても大切です。十分に遊んだ子どもは、案外アッサリとお友だちに渡すことができることもあります。
普段の生活でしていないのに、急に「“ハイどうぞ” をしなさい」と言われてもできることではありません。日常の生活の簡単な場面で、「ハイどうぞ」の遊びを家族と一緒に始めてみましょうね。