幼稚園の友人パパの急用とは…?
これは、息子が4歳のときのお話です。その日は、息子と電車に乗ってショッピングモールへお出かけする約束をしていました。朝10時ごろに家を出ると、家の前で偶然、近所に住む幼稚園のお友だちAちゃんとパパに遭遇したのです。Aちゃん一家とは、家族ぐるみで仲良くしています。なんだかソワソワしているAちゃんパパに「どうしたの?」と尋ねると、「ちょっと、どうしても外せない急用があって。今日、ショッピングモール行くってAから聞きました。うちの子も連れてってくれませんか?」と言います。
突然の打診に戸惑いながらも、本当に困っていそうだったので承諾しました。すると、「じゃあ……」と言ってAちゃんの水筒とリュックを渡されたのです。「帰りは何時になるかわからないので、ここまで迎えに来ますね」と言って、足早にその場を去っていきました。Aちゃんパパにお願いされたとは言え、Aちゃんママに無断で連れて行くのも気が引けると感じた私は、ママにメールで連絡。仕事中なので返事はありませんでした。
仕方なく息子とAちゃんの2人を連れてショッピングモールで過ごし、クタクタになって夕方帰宅すると、自宅前でAちゃんママが待っていました。どうやら私からの連絡を受けて急いで帰ってきたよう。「うちのパパが突然お願いしたみたいで本当にごめんね……。今日、パパが休みって言ってたから娘のことをお願いしてたのに、一体急用ってなんなのよ!」と怒っています。Aちゃんママがお詫びにとケーキを買ってきてくれたので、わが家で食べることに。
「ねえ、お昼とか食べさせてもらったのよね? パパ、ちゃんとお金渡した?」とAちゃんママに尋ねられたので、お金は預かっていないことと、今朝の出来事を話しました。話を聞いたAちゃんママは「お金も渡さず申し訳ない、これ、お昼代返すね。けど、なんかおかしくない?」と怪しんでいます。
Aちゃんママと話をし始めて約30分後、自宅のインターホンが鳴り、Aちゃんパパが迎えに来ました。Aちゃんとママが一緒に出ると、まさか妻であるAちゃんママがわが家にいると思っていなかったAちゃんパパは大慌て。Aちゃんママに「Aを預けて、一体どこに行ってたのよ、急用ってなに!?」と詰められるとAちゃんパパは小さな声で「ごめん。実は、パチンコに行ってた……」と言うではありませんか! 元々は子どもと過ごすつもりだったそうですが、前日の夜に限定イベントがあることを知り、行きたくなったのだそう。
お昼ごはん代なども、パチンコの軍資金が減るから渡せなかったと言うAちゃんパパの話に大激怒のAちゃんママ。「そんなにパチンコが好きなら一生ひとりで打ってなさいよ! 人に迷惑をかけてまですることなの!?」と怒るママに加勢するように「パパダメ! ごめんなさいしなさい」と言うAちゃん。娘にまで怒られたパパの顔は真っ青。私にも平謝りしてくれました。
その後Aちゃんのママから、「本当にこの前はごめんね。夫ともあのあといっぱい話したんだけど、きっとパチンコ中毒になってるんだと思う。夫婦でしっかり話し合うきっかけになったよ……」とメッセージがありました。今でもAちゃん一家とは変わらない付き合いをしています。Aちゃんパパは、ママの鋭い監視下でせっせと家事育児に励んでいるそうです。
この一件以来、すっかり家族からの信用を失ったAちゃんパパ。休みの日に羽を伸ばすことも大切ですが、嘘をついてまで他人の親切心に甘えるのは、よくないと思います。信頼を失わないためにも、誠実さはどんなときも大切だと改めて感じた出来事です。
著者:立川りか/30代・ライター。7歳の男の子を育てるママ。息子の好きを全力で応援するため日々奮闘中。虫が大の苦手だが、息子の虫取りに付き合ってきたおかげで少しだけ耐性がついてきた。食後のデザートや週末の晩酌がご褒美
作画:fukafuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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