30歳からヘナカラーで白髪を染め始める
私の白髪は20代後半にちらほらと出始めました。私の両親も30代にはすでにグレイヘアだったので、私の若白髪は筋金入りなのだと思います。30代になるとすぐに、私の白髪はちらほらでは済まされない量になり、美容院で白髪染めを利用するようになりました。
しかしあるとき美容院で、「白髪って嫌なものですね」と美容師さんに言われました。そのとき、やっぱり白髪は忌むべきものなのかと落ち込みながらも、そこまで気にするべきものなのか?と反発したいような、複雑な気持ちになったことを10年以上たった今でも覚えています。
もともと美容院が苦手だったこともあり、その一件からしばらく美容院から足が遠のきました。しかし、髪は伸びてくるもの。どんどん生え際の白髪は目立ち始めます。一時は白髪をそんなに否定したくないとは思ったものの、「白髪のない自分でありたい」という気持ちのほうが強かったのです。
そこで私は、自宅での白髪染めをおこなうことにしました。白髪染めなどのヘアカラーで皮膚がヒリヒリした経験もあったため、当初私が選んだ染料はヘナ100%使用のヘナカラーでした。しかし、ヘナカラーでは私の白髪はほとんどごまかせませんでした。商品の説明書には、染料を塗布してから45分ほど放置と書いてあったところを1時間ほど放置しても、ほとんど髪色に変化がないようでした。原因はおそらく私の髪が剛毛すぎたこと、そして十分な保温や加熱をおこなっていなかったことだったと思います。
失敗を踏まえ、同じ染料を塗布後2~3時間ほど放置、ラップを巻いてドライヤーをかけてみました。ヘアカラーは全般的に、熱を加えることで染料の作用が促進され、染まりが良くなるとされているようです。ヘナの場合も商品の説明書などでは色の染まりを良くするために、ドライヤーで熱したり、部屋の温度を上げたりすることが推奨されていました。
しかし、それでも白髪がうっすらとオレンジになったくらいで、白髪が白髪であることは隠せていないという状態でした。
最適なヘアカラーを見つけたが課題も残る

白髪をしっかりと染めたかった私は、今度はジアミン入りのヘナカラーを試すことにしました。ジアミンは白髪染めやヘアカラーの着色と発色を促進する物質ですが、アレルギー症状の原因にもなるといわれているそうです。
ただ、私の選んだ染料は、通常の白髪染めよりはジアミン量が少ないということでした。そして染まり具合はというと、放置時間は45分ほどで見事に真っ黒に染まりました。ヘナの他にも緑に着色するインディゴ(藍)が配合されていたこともあり、ヘナ特有のオレンジっぽい色も気になりません。
その後、私はジアミン入りヘナカラーを6~7年ほど使い続けました。ただし、どんなに真っ黒に白髪が染まるとはいえ、安心できるのは1週間ほど。その後は座っている背後に誰かに立たれると分け目の白髪が見えるのではと、落ち着かない気持ちになります。
とはいえ、1週間おきに白髪染めをするわけにはいきません。ヘアカラー代のこと、そしてジアミンのことを考えると、白髪染めの間隔はできるだけ長く取りたいもの。となると理想的な白髪染めの間隔は1カ月おきほどになります。そして、伸びた白髪ができるだけ目立たないようにするには、髪の根元が極力見えないようにする必要があります。
髪型で白髪を隠し、ヘアカラーでも工夫を

結果、私は髪型をマッシュルームヘアにすることにしました。マッシュルームヘアなら、つむじしか髪の根元は見えません。また、ショートだと襟足の根元が見える恐れもあるため、髪の長さは肩につかない程度に。正直、自分に似合う髪型かどうかは疑問でした。
しかし、30代半ばですでに全体の3割以上を占めていた白髪を目立たなくする髪型として、マッシュルームヘア以外に思いつきませんでした。ただ、ジアミン入りヘナカラーで染めた色はあまりにも黒すぎ、マッシュルームヘアをさらに重たい雰囲気にしていました。
それでもしばらくは、真っ黒マッシュルームを受け入れることにした私。しかしここ数年、ヘアカラーとメッシュを組み合わせた、白髪が伸びても目立ちにくいカラーリングをネット上で見かけるようになりました。Instagramなどで見るそれらの髪色は、軽やかですてきなのです。
しかし、ヘナカラーで染まった髪は脱色しにくいことを知ります。そのため、その後はヘナ入りの白髪染めをやめ、一般的な白髪染めを使用することにしました。また、薬剤による皮膚への刺激を最大限に避けるため、気になるつむじの部分だけを中心に染めました。
ヘナカラーをやめて1年ほどが経過。ようやくメッシュが入れられ、金色のアクセントを髪色に加えられるようになりました。白髪が生えてきても、心なしか以前ほどは気にならなくなりました。
まとめ
44歳になった今、私の白髪は全体の5割近くに増えています。髪型やメッシュで工夫しても、伸びてきた白髪はとても隠し切れません。15年間、「白髪は嫌なもの」と捉え隠すことに必死でしたが、メッシュという「生かす」工夫に出会ったことで、その考え方も少しずつ変わってきました。
ただ、グレイヘアへの憧れはあっても、40代半ばの私はまだ自分の白髪を肯定し切れてはいません。白髪染めをやめたい気持ちと、まだ踏み切れない気持ち。両方を受け入れつつ、いつかグレイヘアを前向きに受け入れられるように、自分の心構えと髪型を徐々にバージョンアップしていきたいと思っています。
【久野先生からのアドバイス】
白髪は体質による影響が大きく、根本的に改善するのは難しいのが現状です。 無理に無くそうとするよりも、体験談のようにご自身が納得できるヘアスタイルやカラーリングを見つけ、白髪とじょうずに付き合っていくことが大切です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:鯉生美絵/40代女性。民宿経営とライターの兼業をしている2人の男子の母。痩せの大食いと言われた時代を過ぎ、気付いたら内臓と一緒に年を取っていた。YouTubeを先生にいろいろなエクササイズやファスティングを実践、浮き輪肉や不調と闘う昨今。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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