夫婦の連携プレーのはずが…
発達がゆっくりな娘が4歳になったころの出来事です。わが家では、娘のお風呂は夫と協力しておこなっています。私が娘と一緒に入浴し、髪や体を洗い終えたら、その後の着替えやドライヤーは夫が担当。
その日も、私が娘を洗い終え、夫とバトンタッチしようと脱衣所に出ると、夫はリビングで電話中でした。
「すぐに終わるだろう」と思った私は、バスタオルで娘の体を軽く拭き、「パパが来るまで待っててね」と声をかけました。そして、浴室のドアを開けたままにして、脱衣所で少しの間待たせることに。
私はいつもどおり浴槽に浸かり、ひとりの時間を満喫しながらホッと一息ついていました。
少し目を離した隙に、まさかの行動を…
少しすると、電話を終え脱衣所にやって来た夫が、「えっ!!! どうしたの!?」と叫ぶ声が聞こえました。
急いで浴室からのぞくと、なんと娘が自分の髪を切ってしまっていたのです!
原因は、私が入浴前に自分の前髪を少し切ったハサミを、洗面台に置きっぱなしにしていたことでした。
発達がゆっくりな娘は、これまでハサミなどの道具に興味を示したことがなかったため、完全に油断していた私。自閉傾向のある娘が私の行動をマネしたこと、そして手先が不器用で一度も使ったことのないハサミを自分で扱えたことにも驚かされました。
伸ばしていた髪を10cmほど切ってしまったことはショックでしたが、同時に娘の成長を実感でき、喜びを感じたのも事実です。
「発達がゆっくりだから大丈夫だろう」という私の油断が招いてしまった今回の出来事。幸いケガはなく、本当によかったです。
自閉傾向のある娘なので、私の行動はそこまで見ていないと思っていましたが、意外にもよく観察していることを知りました。興味がなさそうに見えても、親の行動を見て、自分でやってみる力が育っていたのだと気づかされました。これからは安全面に十分気をつけながら、娘の成長を温かく見守っていきたいと思います。
◇ ◇ ◇
「昨日までできなかったことが、今日急にできるようになる」ということは、子育て中には珍しくありません。今回のエピソードのように、子どもの成長はうれしい反面、思わぬ事故につながるリスクも潜んでいます。
ハサミなどの刃物はもちろん、薬や洗剤など、子どもが触れると危険なものは、「これくらいなら大丈夫」と油断せず、子どもの手が絶対に届かない高い場所に保管するか、扉や引き出しにチャイルドロックをかけるなどの安全対策を徹底しましょう。
著者:宮田 さや/30代女性。2019年生まれ・発達ゆっくりさんな娘のママ。子育ての合間に勉強し、幼稚園教諭と保育士の資格を取得。子どもと関わる仕事に憧れつつも、現実はワンオペ育児に奮闘中。趣味は旅行で、近々、旅行先で惹かれた地域に移住予定。自分にも娘にも甘めで、毎日ゆるゆる、楽しく過ごしている。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
※AI生成画像を使用しています