女の子のママに意を決して伝えた結果
近所に住む少し年上の小学生の女の子が、ほぼ毎日のようにわが家へ遊びに来るようになりました。最初は娘にとっても良いお姉さん役になってくれると思い、「仲良くしてくれてありがとう」と感謝していたのです。
しかし、次第に雲行きが怪しくなってきました。仕事から急いで帰宅すると、玄関前で彼女が待っていることが増えたのです。「おやつある?」「まだ帰りたくない」。そう言われると無下にはできず、気づけば夕飯の支度時までわが家で過ごすのがルーティンになっていました。
女の子のおうちは共働きで忙しく、放課後は家に誰もいないとのこと。鍵っ子で寂しい思いをしているその子を突き放すようで、私は「今日はダメ」の一言が言えずにいました。私も時短勤務とはいえ、家事や育児で手一杯。余裕がない中で笑顔を作ることに、徐々に疲れを感じ始めていたのです。
決定打となったのは、娘の一言でした。
「たまにはママと2人がいいな」
その言葉でハッとしました。さらに娘は「お姉ちゃんがいると、ママを取られたみたいなの」と続けたのです。よその子への同情で、わが子の気持ちをおざなりにしていたことに気がつきました。
このままではいけないと思い、トラブルになる怖さはありましたが、意を決して女の子のママさんに連絡を入れました。そして「毎日の対応は難しい」とハッキリと伝えました。ただ、その際に、娘が不安定だからだと、こちらの事情も添えておきました。
最初は連絡したことに驚かれていましたが、事情を話すと「甘えてしまって申し訳なかった」と理解してもらうことができました。その後は、週末にたまに顔を合わせる程度の、程よい距離感に落ち着いています。
あの出来事を通して、よその子に気を遣うあまり、一番大切なわが子の気持ちを置き去りにしてしまっては本末転倒だと痛感しました。「かわいそうだから」と無理に受け入れ続けると、結局は自分も子どもも疲弊してしまいます。
もしまた近所の子どものことで対応に困ったら、自分一人で何とかしようとせず、学校や周りの大人に相談したいと思っています。まずは自分と家族の生活ペースを大切にすること。それができて初めて、周りの人とも長く良い関係を築いていけるのだと痛感した出来事でした。
著者:有村まいか/30代女性/子どもは4歳で女の子。時短会社員。趣味は音楽鑑賞。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
※生成AI画像を使用しています