義父の口から出た言葉にドン引き…
義父の「男を産んだ嫁は偉い」発言
親戚の集まりにお手伝いとして駆り出され、4歳の娘と1歳の息子を連れて行ったある日のこと。その日はほかにも私と同じように小さい子どもを連れたママ、AさんとBさんが来ていました。手伝いが一段落して、AさんやBさんと子どもたちを遊ばせていると、食事中の義父がすぐ近くでとんでもない発言をしました。
「うちの嫁はな! ちゃんと男を産んだぞ! Aちゃん! Bちゃん! 男を産めない嫁はうちの嫁にアドバイスをもらえばいい!」と言ってガハハと笑ったのです。凍りつくAさんとBさん、ドン引きした私。それに対して、義父の周りは「そうだなぁ!」と大盛り上がりでした。
割って入ってきてくれた義叔母
AさんとBさんは「ハハハ……」と、なんとか笑顔を保っているように見えました。あまりに勝手な義父の発言に「何か言い返してやりたい! でも嫁の立場では言いにくい……。悔しい!」と思っていたそのとき、「男どころか、何も産めない男が、何をえらそうなこと言ってんの!!」と、少し離れたところから義叔母が言い放ったのです。
この義叔母はサバサバした性格で、酔っぱらった義父たちの行き過ぎた発言を注意してくれることが今までも何度かありました。義叔母は続けて、「うちの子どもだって女だけだよ! 何か文句があるならまず私に言ってよね!」と義父の隣にドスンと座ると、義父は「いやーまいったなぁ」と義叔母の横で小さくなっていました。
義叔母にお礼を伝えると…
宴会も終わり後片付けしているとき、AさんとBさん、私で義叔母にお礼を言いに行きました。「さっきはありがとうございました! 正直に言うとスカッとしました!」と言うと、「全然! 昔は私もいろいろな人に言われたもんだよ~。でもうちは4人頑張っても男の子は生まれなくてね……。そしたらこんなに強い嫁になっちゃったよ!」と言い、ガハハと笑う義叔母。
きっと義叔母も昔、「男の子を産まなければ」というプレッシャーが今以上にあったのだろうなと想像しました。いろいろなことに耐えてきたのだろうを思うと、少しつらい気持ちになりました。
義父の発言にはドン引きでしたが、義叔母がガツンと言い返してくれたおかげでモヤモヤした気持ちは残りませんでした。私も義叔母のように、理不尽な発言をされたときは、跳ねのけられるような強い嫁になりたいと思っています。
著者:山口花/女性・ライター。2017年生まれの女の子と、2021年生まれの男の子のママ。夫の地元で個性的な人たちに囲まれながら育児しつつ、教育系ライターとして活動中。
作画:うちここ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています