なぜか誰も返信してくれなかった理由
小学校のPTAで係を担当したときのことです。イベント準備の連絡をグループLINEで進めていました。ある日、どうしても決めておきたいことがあり、「先ほど提案した日程でいいですか?」と送信。すぐに“既読5”がついたので安心して待っていましたが、誰からも返信なし。
数時間経っても、翌日になっても反応はゼロ。まるで“見えていないふり”をされているようで、スマホを見るたびに胸が重くなりました。「え、私なにか変な書き方したかな?」「もしかして、みんな反対なのかな……」と、悪い想像ばかりが膨らんでしまいます。
勇気を出して「すみません、決定していいでしょうか?」と再度送ると、やっと一人が「それでいいです」と短く返信をくれました。すると他のメンバーも続くようにスタンプを押し、ようやく話が進んだのです。通知音が鳴って画面を見た瞬間、全身の力が抜けるほどホッとしました。
後で知ったのは「誰かが返信すると思ってた」「賛成だから納得して返信を忘れていた」ということ。誰も悪気はなかったのかもしれませんが、あの沈黙の時間がいちばん堪えました。
グループLINEでの“既読無視”は、言葉がないだけに不安が募ります。忙しい中で返信が遅れるのは理解できますが、ちょっとした「了解です」やスタンプひとつあるだけで、その場の空気は全く違うと感じました。
今回の出来事で、私自身も誰かのメッセージを「後で」と流さないよう気をつけようと痛感。顔が見えないやりとりだからこそ、たった一つのスタンプが誰かの救いになることもあります。お互いに小さな思いやりを持って、気持ちよく活動できたらいいなと感じています。
著者:杉浦咲子/40代女性/女子中学生の母。フリーランスの語学講師。趣味は旅行とドラマ鑑賞
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)