知らないところで…子どもの貯金300万円が0円に
車の買い替えについて夫と話していたときのことです。そこで、これまでまったく知らされていなかった事実を聞かされました。私たちが世代交代をした前の年は作物が不作で、義父から農業を継いだ時点で借金を抱えていたというのです。そして今、その返済をなんとか続けている状況だと……。
さらにその後、急な出費が必要になったので、私は渋々「今まで一度も手をつけていない児童手当と学資保険から出す?300万くらいあるよね?」と提案しました。本当は、長男が高校に入学したときにも使いたいと思っていましたが、夫の口座で管理されていたため「使いたい」と言い出せず、家計を必死に切り詰めて対応してきました。その結果、児童手当も学資保険も一度も手をつけずに残していたのです。
しかし、夫は農機具が壊れた際に、子どもの貯金を“全額”使ってしまったというのです。金額は300万円。その事実を聞いた瞬間、本当にショックで、今もモヤモヤした気持ちが消えません。
夫はいわゆる節約家で、「将来、子どもたちのために」と、そのお金は大切に取っておこうと話していました。それだけに、なぜ相談してくれなかったのかと思い……悲しくて、悔しい気持ちでいっぱいに。
ただ一方で、私自身も農業を甘く見ていた面がありました。義父は羽振りがよく、経営も安泰だと思い込んでいたのです。今回のことで、農業の現実をしっかり理解し、妻としてもっと支えなければいけないと強く感じました。
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家族のために大切に積み立ててきたお金だからこそ、「知らないうちに使われていた」と知ったときの衝撃は大きいですよね。お金の話は切り出しにくかったりしますが、日ごろから話し合える関係を築いておくことが、後悔を減らす一歩になるのかもしれませんね。
著者:金子ゆみこ/40代 女性・自営業。高1・小6の男の子2人を育てる母。義両親と敷地内同居中。
イラスト:ホッター
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)