こんにちは! 助産師のREIKOです。出産予定日は、あくまでも予定だとはいうけれど、やはり出産予定日を1日、2日、3日……と過ぎていくと、少し心配になってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか? そこで今回は、出産予定日を過ぎてからのことについて、私の働いていた病院を例に、シリーズでお話ししたいと思います。
出産予定日を過ぎたらおなかの中の赤ちゃんはどうなる?
出産予定日というのは、妊娠40週0日。妊娠10カ月というイメージが強いですが、実は妊娠11カ月に入っているんですよ。
妊娠37週0日から妊娠41週6日までの出産は、「正期産(せいきさん)」といい、妊娠42週を過ぎても、お産にならない場合を、「過期妊娠(かきにんしん)」といいます。
過期妊娠は、おなかの中で赤ちゃんが大きくなりすぎて、巨大児になってしまったり、胎盤の機能が衰えてきてしまい、おなかの中の赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあるので、注意が必要になってきます。
妊婦健診はどうなる?
妊娠36週を過ぎると、妊婦健診は1週間に1回の頻度になります。内診で、子宮口の開き具合などを診ていくようにもなります。そして、妊娠40週を過ぎると、これに胎児心拍モニタリングが加わります。
胎児心拍モニタリングは、ママのおなかに、おなかの張りをみる器械とおなかの中の赤ちゃんの心拍数をみる器械を取り付けて、おなかの中の赤ちゃんが元気かどうか、みていきます。
私が働いていた病院では、妊娠40週を過ぎ、お産の兆候があまりみられないケースでは、「分娩誘発」も考慮しつつ、経過を見ていました。
うわさの「子宮口(内診)ぐりぐり」って?
そろそろお産になりそうな妊婦さんにおこなわれることがある、「子宮口(内診)ぐりぐり」といわれているものをご存知ですか? この「子宮口(内診)ぐりぐり」、正しくは「卵膜剥離(らんまくはくり)」という処置です。
赤ちゃんを包んでいる膜を卵膜といいますが、お産になる前はこの膜は子宮の壁にくっついている状態です。お産に向けての準備が進んでいくと、子宮口は徐々にやわらかくなって、開いてきます。そうすると子宮の壁にくっついていた膜がはがれて出血します。これがおしるしです。
このような準備ができないとお産にはならないので、内診のときに、子宮の壁から赤ちゃんを包んでいる膜をペリペリ~ってはがすんです。この「子宮口(内診)ぐりぐり」は、子宮の壁から膜をはがすので、痛みも伴うことも。また、ぐりぐりの効果が全員に現れるともいえません。何回かおこなう方もいらっしゃいます。
ママはどう過ごせばいい?
早く赤ちゃんが生まれてきてほしいと思うママは、お散歩やスクワットなど、体を動かしてみるのもいいと思います。おなかの中の赤ちゃんに話しかけるのも効果的という話もありますよね。そのほかにも、真偽のほどは別として、さまざまなジンクスもあるようです。
出産予定日が過ぎると、ママだけでなく、周りの人たちもまだかまだかと落ち着かなくなります。そんな周りの雰囲気をストレスと感じてしまう場合もあるかと思います。出産予定日は、あくまでも予定ですから、その日が来るのを準備万端で待っていてくださいね。
今回は、出産予定日を過ぎてしまった場合の基本的なお話をさせていただきました。次回は、「分娩誘発」について、お話ししたいと思います。
◆関連動画 出産ドキュメンタリー