産後仲良くなったママ友の本性
子育てサークルで知り合ったAとBは2人とも3歳の娘がいて、月に一度は一緒に食事をするほど、とても仲良しでした。
ある日、いつものようにAとBが子連れでファミレスに行ったときのことです。BはAに「あ、現金おろすの忘れちゃった……。ごめん明日必ず返すから、ちょっと出してくれない?」と言い出します。突然のことでしたが、子連れで銀行に行く大変さを想像したAは「しょうがないな〜」と言って、その日デザートを3品も頼んだ大食いのBとBの娘の食事代5,300円を立て替えてあげたそうです。
次の日、公園で遊ぶ約束をしていたAとB。しかし、BはAにお金を返す素振りを見せません。意を決して帰り際に「ねぇねぇ、昨日のランチ代だけど……」と切り出すとBは「あ、ごめん! またおろし忘れちゃった。手持ちの現金はさっきスーパーで使っちゃったんだ~。本当ごめん。絶対返すから」とヘラヘラ言いました。Aはおかしいと思いながらも、ないものは仕方がないと「わかった。次会ったとき返してね」としぶしぶ承諾。ところが、次の日になっても翌週になっても、公園や児童館で何度返金について聞いても「ごめんさっき使っちゃって」「財布を忘れて」などと言い訳をつけて、返してくれません。Aはもはや催促するのも疲れてしまいました。
ランチ代を立て替えてから2週間後、AとBは子どもを連れてショッピングモールへ行ったそう。するとBが「これ見て! 限定品の指輪買っちゃた。指輪に合わせてネイルも変えたんだ~」と見せびらかしてきました。Aはそれならと、Bに「ねぇ、この前のランチ代返してくれる?」と催促。Bは「あ〜! すっかり忘れてた。ほんとごめんね〜」とまたヘラヘラと明るく言い返しました。そしてすぐ返してくれるのかと思いきや「今日遊ぶ現金がなくなるから今度でもいいよね!」と言ってきたのです。
「いやいや……」とAが答える前にBは足早に子どもとカプセルトイ売り場へ移動してしまいます。しかも、堂々と子どもと一緒に限定品のカプセルトイを何度も回し、両替機に3,000円も入れる始末。そんなBの姿にAは目を疑いました。挙句の果てに「ねぇ、どうしても欲しいキャラのフィギュアが出ないのよ~。1,000円貸してくれる?」と追加の借金の申し込みまでしてきたのです。あまりにひどいBの金遣いにAは呆れ果て「待って。お金のことはきちんとしてくれないと困るよ」と口をついて出てしまいました。
するとBは「Aさん普段はやさしいのに、お金に関しては意外とケチなんだね」となぜか逆に怒りをぶつけてきたのです。Aは頭にきて「借りたお金も返さないで、目の前で遊びにどんどんお金を使うほうがおかしいでしょ」とつい怒りをあらわにしたそう。するとBは、「うるさ〜。うちのお金のことは私が決めるからいいでしょ!」と開き直った態度です。財布からお札を出して「はい、返せばいいんでしょ! うるさいんだから」と言い放ちました。Aは「お金を返さないばかりか、さらに借金してまで遊びたいんだ……」と気分が悪くなり、子どもを連れてその場から帰ったそう。Bは引き留めることもなく、その後謝罪してくることもなかったのだそうです。
その日以来、AはBとは疎遠に。せっかく同い年だった子どもたちが遊ぶ機会をなくしてしまい申し訳ない気持ちもあったようですが、どんなに気の合うママ友でも、借りたお金を返すのを渋る人と付き合うのは難しいでしょう。Aが言い出さなければ、Bはごまかし続けて返金をしなかったかもしれません。私はAからこの話を聞いて、お金にルーズだと周囲からの信頼を失い、せっかくの関係も壊れてしまうのだと改めて思いました。どんなに仲のいい相手でも、きちんとマナーを守って接することはもちろん、Aのように間違ったことをはっきり示す態度も大切だと感じた出来事です。
著者:丘エリ/30代・自営業。3歳・6歳・9歳の元気な3姉妹を育てる母。夫婦共働きで家事シェアを進めるも結局ワンオペになることがしばしば。推しのアイドルを日々の癒しとしている。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)