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「旅行はひとり5万円かけないと!」私の家族旅行を安っぽいとバカにする後輩…え!後輩の親が痛快な一撃

約4年前、2人目の妊娠で産前休暇中の私は、独身で実家暮らしの後輩に誘われ、1歳の長男を連れて後輩宅へ遊びに行きました。しかしそのとき、2人目出産前に家族3人で温泉旅行を計画している話をすると、思わぬ返答があり私は少々不愉快に。すると、やりとりを聞いていた後輩の母親が痛快なひと言を放ったのです。

 

大切な家族旅行をけなされショック

当時私は、2人目を妊娠して産前休暇中でした。ある日、同じ会社に勤める仲のいい後輩から「先輩と、大きくなった息子さんにも久々に会いたいです!」と誘われ、1歳の長男を連れて後輩の家へ遊びに行くことに。後輩とは長男を出産してから半年くらいのころに会って以来。子どもが生まれるまでは、月に一度は飲みに行くぐらいの仲で、実家暮らしの彼女の家によく遊びに行かせてもらっていました。今回久しぶりに実家にお邪魔すると後輩の母親も出迎えてくれ、温かいお茶と子ども用のお菓子まで用意して歓迎してくれました。
久しぶりに会った後輩とは、仕事や私の育児の会話で話が弾みます。そんな中、私は「2人目が生まれる前に、家族で温泉旅行に行こうと思っているの。最近は子連れ家族向けのプランも増えて、部屋に露天風呂がついていたり、子ども用のパジャマが用意されていたりして楽しそうでね。しかも、自治体の助成があって、1泊2食付きで全員で6万円の旅館が、3万円程度で済むからうれしいじゃない?」と何気なく話しました。

 

すると、それまで黙って聞いていた後輩が少し眉をひそめて「え、やっすい……。先輩、そんな安っぽい旅行で満足なんですか? そんなんで楽しめていいですね」とポツリ。思わぬ返答に、私は「えっ?」と聞き返します。後輩は「いろいろ旅行したけど、私は一泊1人5万円はかけたい。もっと贅沢な旅行じゃないと、もう満足できないんですよね〜。お金をかけた旅は、その分、贅沢な気分で楽しみもアップしますよぉ」と言うのです。

 

 

マウントを取ったかのような口ぶりに、私は内心ムカッとしました。たしかに、豪華な旅行計画ではありませんが、私にとっては夫と長男と過ごす大切な思い出の時間となる旅行。後輩からの思わぬひと言にショックを受けます。沈黙が流れたそのとき、「あんた、何を言っているの」と、少し離れた席でお茶を飲んでいた後輩の母親が強い口調で割って入りました。

 

母親は後輩をまっすぐ見て、「あんたが小さいころ、お父さんと市営の無料キャンプ場でテントを張って家族で泊まったときのこと、覚えていないの? 小さなたき火を囲んで、みんなで安いカレーを食べただけだったけど、あんたは『世界で一番楽しい!』って、顔をススだらけにして笑っていたじゃない。あのとき、宿泊費なんて1円もかかってなかったのよ」と諭したのです。


続けて、「お金をかけて贅沢をすることと、心が満たされることは別物。誰と行くかが一番大事なのよ。家族で笑って過ごせる旅行が一番の贅沢だってことを、あんたは忘れてしまったの?」と厳しくたしなめました。後輩は目を伏せ、しばし絶句。そして苦笑いを浮かべながら、「たしかに、そうですよね……」と私に向かって小さくつぶやき、「ごめんなさい。無遠慮なこと言ってしまって」と謝ってくれました。

 

 

家族の状況や生活スタイルの違いなどで、価値観も人それぞれ異なると思います。しかし、その価値観を他人に押し付けたり、自分と違う価値観をバカにしたりするのはやはりよくないですし、私は今回とても嫌な気持ちになりました。後輩を反面教師に、私は周りの人の価値観を尊重できる人でありたいと思ったと同時に、誰かの物差しに振り回されるのではなく、自分たちの気持ちを大切に、胸を張って過ごしていきたいと思った出来事でした。

 

著者:桂ゆかり/30代女性・主婦。働く乗り物が大好きな5歳の男の子と、ティッシュをひらひらして遊ぶのが大好きな3歳の女の子を育てるママ。夫は夜勤のため、月〜土曜日までワンオペの日々を過ごしている。

作画:Pappayappa

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)

 

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