こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。
今回は、夏になって増えてくるおむつかぶれへのスキンケアについてお話していきます。
どうしておむつかぶれになるの?
おむつかぶれは、おむつで湿った環境にある皮膚の表面におしっこの中の尿素が付着することで菌が増え 、おしっこの中のアンモニアなどが刺激になって皮膚が炎症を起こすことでおこります。
これに加えて、おむつと皮膚の摩擦や、汗やうんちなどで悪化してしまうことがあります。
おむつかぶれを悪化させてしまう原因は?
紙おむつは、性能が良くおしっこをすぐに吸収してくれるので、皮膚への刺激が少なくなります。しかし、紙おむつの繊維による皮膚への刺激やおむつ内の蒸れた環境によっておむつかぶれができてしまうこともあります。
布おむつは、綿素材のため皮膚への刺激は少ないのですが、すぐに変えずにおしっこが皮膚に付着した状態が続くとかぶれてしまうこともあります。ナイロン性のものなど、おむつカバーも素材によっては蒸れやすくなります。
また市販のおしりふきの成分や、拭くときの摩擦で悪化してしまうこともあります。
おむつかぶれにならない・悪化させないようにするためには?
基本的には、おしっこやうんちが出たら、できるだけ早くおむつを替えてあげることが大切です。紙おむつの場合、繊維によってかぶれる場合もあるため、メーカーを変えてみるのもいいかもしれません。布おむつの場合、おむつカバーをウール素材にして通気性を良くしてみましょう。
市販のおしりふきは、保存料などが入っていないシンプルなものを選びましょう。カット綿や布切れをお湯で濡らして使用するのも良いでしょう。強く丁寧に拭きすぎると摩擦で皮膚に負担がかかります。霧吹きで濡らしたり、ベットボトルやドレッシングボトルに入れたぬるま湯で流すのも効果的です。
おしりにこびりついたうんちの場合は、洗面器などでおしりだけを洗う臀部浴もおすすめです。おむつ交換時には、乾燥させるようにドライヤーを遠くからあてたり、仰いで風をおくったりしてみましょう。
おしりがかぶれたときのスキンケア
おしっこの成分やおむつの繊維が直接皮膚につかないように保護することが大切です。おむつ交換時に、ワセリンやベビーオイルなどで皮膚を保護してあげます。
赤みがある場合は、炎症を抑える作用のある馬油を塗った上からワセリンを塗ってフタをする感じで保護するのも良いでしょう。
ベビーパウダーを使用する場合は、皮膚のくぼみなどにたまって汚れや細菌の繁殖がすることがあるので、少量にしたり、こまめに洗い流してあげたりすることが大切です。セルフケアをしても改善のない場合や皮膚剝けがある場合には、亜鉛華軟膏などの市販のおむつかぶれ用のお薬を使用したり、小児科へ受診をして相談されると良いと思います。
新生児のころにできやすいおむつかぶれですが、夏になり暑くなったり、活動量が増えたり、下痢などで頻回に排泄があったりすると月齢が進んでもできてしまうこともあります。
時々、床にシートなどを敷いて、おしっこをしてもいい状態にし、少しおむつを外して開放する時間をつくるなど、おむつなし育児を取り入れるのも一つの方法です。