家柄を比較する義母
結婚の挨拶で義実家を訪れた際、義母から最初に投げかけられたのは、私の仕事や趣味についてではありませんでした。「ご実家はどちら?」「お父さまは何をされているの?」という、家柄に関する質問ばかり。さらに「ご両親は揃っているの?」と聞かれ、母子家庭で育ったことを伝えると、「そうなの……」と含みのある反応をされ、強い違和感を覚えました。
結婚後もその空気は変わらず、義実家で集まるたびに義兄の妻には「いいところのお嬢さんだから」と持ち上げる一方、私には「育ちが出るわねぇ」「普通はこうするものよ」と家事や振る舞いを比べる発言が繰り返されます。夫に相談しても「母さんに悪気はないよ、気にしすぎ」と取り合ってもらえません。味方がいないような孤独感の中、ただ悔しさを飲み込む日々が続きました。
しかしある日、同じ言葉を向けられた際、私は思い切って義母に反論してみることに。 「家庭環境と人の価値は別だと思っています」 そう、静かに伝えたのです。心臓はバクバクしましたが、不思議と声は震えませんでした。
私の言葉に、義母はまさか言い返されると思っていなかったのか、鳩が豆鉄砲をくらったような顔をして固まりました。「……そんなつもりで言ったんじゃないわよ。ただの一般論じゃない」と、バツが悪そうに視線を泳がせる義母。その隣で、ずっと黙っていた夫も、私の気迫に驚いたような表情を浮かべていました。
この出来事をきっかけに、義実家でモヤッとする発言が出た場合は、その場で冷静に自分の考えを伝えるようにしています。夫にも改めて「私はこう言われると傷つく」と説明し、今では間に入ってフォローしてくれるようになりました。
以前は耐えることが唯一の解決策だと思い込んでいましたが、自分の気持ちを言葉にして初めて、対等な関係への一歩を踏み出せた気がします。夫も私の痛みを理解してフォローしてくれるようになり、もう一人で抱え込まなくていいんだと思えたことが、何よりの救いでした。自分らしくいられる心地よさを手に入れた今、以前よりもずっと穏やかな気持ちで家族と笑い合えています。
著者:真鍋華/30代女性/3歳の女の子を育てている母親。会社員としても働く。趣味は映画鑑賞。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)
※生成AI画像を使用しています