

大学の図書館で試験前に勉強をしていたときのことです。隣に座った男性が、同じ参考書を開いていることに気づきました。そのため、思わず「この問題、難しいですよね」と声をかけてしまった私。すると彼は「僕もそこでつまずいていました」と答えてくれました。それが、私たちの最初の会話でした。
話してみると、彼とは同じ学部で、しかも同じゼミだったということが判明。今まで何度も顔を合わせていたはずなのに、私はまったく彼のことを知らなかったのです。
それから彼とは図書館で会う機会が増え、少しずつ会話も多くなりました。勉強の合間にはお互いの趣味や将来の話をするようになり、真面目で穏やかな彼と過ごす時間が、いつの間にか心地よくなっていきました。
そしてある日、彼から「今度、勉強のあとにごはんに行きませんか?」と誘われたことで、私たちの距離は一気に縮まり……自然と交際がスタート。大学卒業後は、別々の会社に就職した私たちでしたが、連絡は途切れず、忙しい中でも月に一度は必ず会って近況を報告し合っていました。
その後、彼から誘われ久しぶりに大学の図書館を訪ねると、彼はそっと、あの日と同じ参考書を取り出しました。そしてその中から現れたのは、小さな指輪。
「またここから、新しいページを一緒にめくっていこう」と彼が言ってくれ……。私は涙をこらえながら、静かにうなずきました。
あの図書館が私たちの思い出の原点です。偶然のようでいて、必然だったのかななんて思ってしまう、夫との出会いでした。
著者:鈴木雅子/30代女性・結婚2年目のしがないOL。給料アップのため日々自己研鑽に勤しむ。
作画:おはな
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
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