産後の楽しみといえば、お祝い膳
緊急帝王切開で息子を出産し、慣れない育児と手術の傷あとの痛みに心身ともにボロボロだった私。そんな私の大きな支えとなっていたのが、退院前に病院から出る「お祝い膳」でした。その日を楽しみに、過酷な夜泣き対応や授乳を必死に頑張っていたのです。
ある週末、お見舞いに来た夫にお祝い膳の話をすると、「俺もその日は仕事を早く切り上げるから、一緒に食べたい」と提案されました。
「俺の都合に合わせるのが当然」と病院に無茶振り
私がお世話になった病院では、お祝い膳は退院前日の夕食に出る決まりでした。その後の診察で、退院前日が木曜日になると告げられたため、私は息子に会いに来た夫にその旨を伝えました。
すると夫は「木曜日は都合が悪い。俺もお祝い膳を一緒に食べたいから、退院日を翌日にずらしてほしい」と、翌日、勝手に病院へ電話を入れたのです。
病院側は変更は難しいと断ったようですが、夫は「仕事をしている俺に合わせるのが当たり前だ。日取りも悪いし変更しろ」と無理を言い、退院日を1日遅らせてしまいました。巡回に来た看護師さんからこの話を聞かされたときは、あまりの衝撃に言葉を失いました。
夫婦で祝うはずが…起きた瞬間、絶望!
退院日がずれた事情を知った私は、慌てて病院に謝罪しました。夫にも「病院にも都合があるのだから、勝手なことはしないで」と注意しましたが、夫は反省するどころか「患者の希望を聞くのは当然だろう」と逆ギレ。結局、話は平行線のまま当日を迎えました。
お祝い膳が部屋に届いたとき、私は寝不足で起き上がれず、食事が運ばれてきたことにも気づかずに眠り込んでしまいました。しばらくしてようやく目が覚めたとき、目の前には信じられない光景が。
なんと、夫がひとりでほとんどの料理を食べ尽くしていたのです……!
「どうして起こしてくれなかったの? 一緒に食べたかったのに」と問い詰めましたが、夫は「寝ていたお前が悪い」と一蹴。あろうことか「あんまりおいしくなかった。わざわざ来たのに損したよ」と吐き捨て、帰ってしまいました。
出産という人生の大事な局面でさえ、自分の都合しか考えず、妻への思いやりや配慮が一切ない夫。この出来事を機に、私は彼に対して「この人とこの先、うまくやっていけるのだろうか」という強い疑問を抱くようになりました。
その後、子どもが生まれてからも夫の自分勝手な性格は変わらず、関係修復は叶いませんでした。そして、あの祝い膳の出来事から5年後、私は離婚の道を選びました。現在、私は子どもたちに「どんなときでも、相手の気持ちを思いやって行動できる人になってね」と、心を込めて伝えています。
著者:本宮ゆりか/40代女性。2012年生まれの息子、2016年生まれの娘のシングルマザー。営業事務、受付の後に学童指導員として7年勤務。2人目の出産のため退職し、現在は書店にてパート勤務。食物アレルギー持ち&発達グレーの息子と、癇癪持ちの娘の育児に奮闘中。ラグジュアリーなホテルに泊まるのが夢。
イラスト:ちゃこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)