僕のものを奪いたがる兄
幼いころから、兄との関係はうまくいっていませんでした。同じ習い事をしていれば張り合われ、友だちができれば邪魔をされる。そんなことの繰り返しでした。
小学生のころ、兄と同じ陸上教室に通っていたことがありました。僕が先生に褒められると、兄は気に食わないのか決まって機嫌を悪くし、僕の悪口を周囲に言いふらしたり、もらったプリントを破いたり……。それを見かねた母が、「別の習い事にしよう」と勧めてくれたのが、子ども向けのバレエ教室でした。
正直、最初はまったく興味がありませんでしたが、同じ教室に通っていた幼なじみのAがよく面倒を見てくれたこともあり、通うこと自体は嫌ではありませんでした。
女性関係でも兄の嫌がらせが
その後も、兄の行動は変わらず……。塾で仲良くなった女の子や、アルバイト先でよく話をした先輩など、僕が「お付き合いしたいな」と思った女性は、次々と兄が奪っていきました。
偶然だと思いたかったのですが、高校生のときに、兄から「お前の彼女いいよな」と言われた数週間後に僕の彼女は兄に略奪されてしまったことがありました。僕が家に連れてきたときに声をかけ、お付き合いに発展したそう。
僕は、このとき「兄がわざと僕の人間関係を崩そうとしている」ということに気が付きました。
また兄が恋人の隣に!
大学生になってから、友人の紹介でBという女性と付き合い始めました。付き合って1カ月ほどで、何度かデートもしていましたが、どこか引っかかるところがあって……。例えば待ち合わせに遅れても連絡がなかったり、お金の話になると話題をそらしたり。
それでも明るいBのことが好きだったので深くは聞けませんでした。そんなある日、いつも通りデートの約束をしていたのですが……待ち合わせ場所に現れた彼女の隣には、なんと兄の姿があったのです。
以前、僕とのデートが終わったBが帰るところに兄が声をかけたそう。Bは「実は年上のほうがタイプなんだ。お兄さん、社会人でしっかりしてるし」と言っていました。そう言って、Bはあっさり僕のことを振って兄に乗り換えたのでした。
もちろんショックではありましたが、「またか」という気持ちが強く、僕は途方にくれてしまいました。
兄の暴走とBの本性
その後、僕は久しぶりにAに会うことに。Aは僕とBとも大学が同じで、Bのことも良く知っているようでした。
僕がBと別れたと言うと、Aは「良かったじゃん」と予想外の発言をしたのです。僕が戸惑っていると、Aは事情を説明してくれました。大学で偶然Bを見かけた際に、「買い物しすぎで、家賃滞納しててさ~」と友人と話しているところを聞いたそう。それだけでなく、滞納した家賃を彼氏に肩代わりさせるつもりでいることを笑いながら話していたとのことでした。
とんでもない事実を知ったAは、このことを僕に伝えたかったそうですが……。
僕とBがもう別れたということを知り、安心した様子でした。
数日後、兄はBを家に連れ込み、「今日から一緒に住む」と無茶なことを言い出しました。当時、両親は海外赴任中で自宅には僕と兄しかいませんでした。
兄は笑いながら「お前は出て行ってくれ」と言い出しました。僕はもう兄の顔を見るのは嫌だったため、しばらく友だちの家に泊めてもらうことにし、その間にひとりで暮らす家を探すことに。こうして実家を後にしました。
実家から追い出された兄
しばらくして、両親が海外から帰国。僕も戻ってくるように言われたため実家へ戻りました。
実家へ到着すると、家は荒れ放題! 兄に聞くと、仕事が忙しく片付けができない上に、Bがかなり散らかしていたようで……。おまけにわがままなBは、兄に生活費を要求。兄とBで生活費を使い込んでしまっていました。
さらに、予想通り兄はBが滞納していた家賃を払ったようです。かっこつけの兄は断れなかったみたいでした。さんざんな目にあった兄はしばらく落ち込んでいた様子。
そこへ、僕もひとり暮らしをしようとしていた事情を説明。一連の流れを聞いた母は激怒し、「出ていくのはあなたのほうよ!」と兄に言い放ちました。兄は反論していましたが、聞き入れられず、荷物をまとめさせられ出ていくことに。反省するまで戻ってくるなと厳しい言葉をかけられていた兄の後ろ姿を僕も見送りました。
兄と別れたBがどうなっているのか詳しくは知りません。ただ、兄と別れて大学を辞めてしまったということだけ、Aから聞きました。
正直、兄とBに同情する気にはなれませんでした。今回の件で、人の幸せを奪っても幸せにはなれないんだということを目の当たりにした気がします。自分の幸せは自分で掴みたい、改めてそう強く思った出来事でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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