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職場の後輩が「妊娠中ならヒール履かないと!」なんで?危ないよね?危険な行為をすすめる真の目的とは

私は妊娠する前も、妊娠してからも出勤時に歩きやすいフラットシューズを履いて通勤していました。ある日、育休明けの同僚と産後のダイエットについて話をしていると、いつもハイヒールを履いている後輩から話しかけられました。

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師関根直子

筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。ベビーカレンダーでは、妊娠中や子育て期に寄り添い、分かりやすくためになる記事作りを心がけている。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。
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後輩の不可解な発言

長男を妊娠し、妊娠8カ月に入ったころの話です。おなかが大きくなるにつれて張りやすくなり、少しの移動で息切れしてしまうこともあった私。当時37歳で高齢出産ということもあり、産婦人科で張り止めの薬を処方してもらいながら、先生に許可を得て仕事を続けていました。そんな私をいつも助けてくれる30代前半の後輩Aは、若くして出産し、2歳と5歳の子どもを育てています。

 

職場ではスーツ姿でハイヒールを履いている女性が半分ほどいました。Aもその1人で、ハイヒールを履いて自転車を漕ぎ、子どもを保育園に送ってから出勤しています。一方の私は、妊娠中も妊娠前もフラットシューズを愛用していました。かっこよくスーツを着こなし、ハイヒールで通勤してくるAに対して「子育てと仕事を両立していてすごいな」と素直に尊敬していたのですが……。

 

ある日、同年代の同僚Bと妊娠中の体型の変化について話していました。Bは育休から復帰したばかりで「そろそろダイエットを始めようかな」と言います。そんなBは私と同じくいつもフラットシューズ。そのとき、視線を感じて振り返るとAがじっとこちらを見ていました。そして、カツカツッとヒールを鳴らして近づいて来た途端、「ちょっと先輩! 何ですかその靴! ヒール履かないと!」と言いました。そして続けて、「先輩たち、ご存じですか? 女性ってヒールを履かないと体型が崩れてくるんですよ。2人とも女性ならそういう努力もしないと!」と言うのです。Aの言葉は一見アドバイスのようでしたが、その目は笑っておらず、どこか私たちを見下すような鋭さがありました。

 

Bは、顔を真っ赤にして明らかに怒っています。私も驚き「妊娠中は転んだら危ないし、ヒールは履けないよ」と言うと、「私は妊娠中でも『女』を捨てずに頑張っていましたよ。そんなのただの甘えですよ」とムキになって言い返してくるのです。この「甘え」という言葉で、Aの目的が助言ではなく、「自分はできているのに、先輩たちはできていない」というマウントであるとはっきりしました。これにBが激怒します。「私たちはAと違って高齢出産なんだよ! 赤ちゃんを守るのに必死なの! 体型が崩れたって赤ちゃんと自分の体の安全をとるよ! だいたい根拠はなんなの!?」と言ったのです。

 

するとAは目に涙をためて「SNSで、私と同い年で子どももいるモデルがそう言っていたんですよ!」なんて言うので、私は呆れ顔。Bも深いため息を吐き、その場には沈黙が流れました。命を守る話をしているときに、「女としての優越感」を守るために、あまりに幼い根拠を持ち出した自分に、A自身もはたと気づいたようでした。

 

Aは「ごめんなさい、ムキになって。私、早くに子どもを産んで、先輩たちみたいにキャリアをまだ築けてない。せめて『女』としてだけは、お二人に勝ちたかったんです」と言うのです。Aは若くして出産したことで、仕事で遅れをとっているという焦りを、外見の「努力」で埋め合わせようとしていたのでした。私とBは驚きながらも、彼女の必死さを理解し、謝罪を受け入れました。その後Aはキャリアアップを目指して、仕事に邁進しているようです。

 

他人に対して、うらやましい気持ちや嫉妬心を持つことも時としてあると思います。しかし、それは相手にぶつけるものではなく、自分の中で消化すべき感情ではないかと私は思います。とりわけ、妊娠中や産後の体形など、デリケートな部分でマウントをとることはすべきではないと思います。他人をうらやましく思うことがあっても、見えないところで努力や苦労をしているのかもしれません。自分の思いだけで突発的に発言してしまわないよう、私も気をつけようと思った出来事です。

 

◇ ◇ ◇

 

妊娠中はおなかが大きくなり、重心が通常と異なる位置に移動します。そのため、バランスを崩しやすくなり、転倒のリスクが高まります。

特に、高いヒールやピンヒールは避けた方がよいでしょう。もし履く必要がある場合は、幅が広めで比較的安定感を保ちやすい3cm以下のヒールを選びましょう。長時間履く場合や体調に不安がある場合は、フラットシューズやスニーカーを選ぶのが安心です。

 

 

著者:木村凛/30代・ライター。4歳と1歳の兄妹を育てる転勤族ママ。繊細な長男と怖いもの知らずな娘の対応に追われる毎日。子どもを寝かせて自分磨きの時間も大事にしている。

 

作画:fukafuka

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)

 

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