はるとくんが生まれる前、エステサロンの仕事に邁進していたある日のこと。当時の店長から昇進の可能性を伝えられますが、同時に店長はすでに結婚していたあいかに対し、「もしこれからお子さんとなると、店長業務は難しいと思うのよね……」とも打ち明けるのです。
その直後に妊娠していたことがわかり、キャリアも出産も大切にしたいあいかは、おなかに新たな命が宿ったことを夫に伝えますが……?
「できることは全部するよ!」夫はそう言ったのに現実は…?












(※)育児休業制度は法律(育児・介護休業法)で定められた労働者の権利です。会社の規定の有無にかかわらず、条件を満たすすべての従業員が取得することができます。2022年の法改正により、「産後パパ育休(出生時育児休業)」も新設され、企業側には育休制度の周知と意向確認が義務化されましたが、それ以前は周知不足から制度の存在が浸透しておらず、事実上「取得しにくい」という実態がありました。










「できることは全部するよ!」と言ったにもかかわらず、夫は育児をすることなく、出勤していく毎日……。
それでも実家や義実家には頼れず、あいかは「そもそも私以外にお世話する人はいないんだけど」と孤独感を深めるのでした。
以前と比較すると父親の育休取得が一般化してきてはいますが、それでも「パパが育休を取るのは当たり前!」といった社会ではないのが現実です。事実、2025年7月に厚生労働省から発表された「令和6年度雇用均等基本調査」によれば、男性の育休取得者の割合は40.5%。この数字は「過去最高」として報じられたものの、割合としては全体の半分にも満ちません。
育休取得は、男女問わず働く人の権利。さらには2022年の法改正により、「産後パパ育休(出生時育児休業)」が新設され、企業側には育休制度の周知と意向確認が義務化されています。ただし、「自分が抜けては仕事が回らない……」という懸念から、育休取得ができない男性もいることでしょう。
それでも一から十まで、すべてが初体験の育児は言うまでもなく大変であり、戸惑いの連続。それがワンオペともなれば、あいかの疲労と孤独感は相当なはずです。
そして、仕事がどんなに忙しくても、はるとくんは2人の子ども。朝早くから出勤し、夜遅くまで帰宅できない職場であっても、少なくとも育児と向き合うパートナーに労いの言葉をかける……。相手の負担を思い、その気持ちを言葉として伝える姿勢を忘れずにいたいものですね。
まえだ永吉