こんにちは。助産師の榎本です。この夏に初めて赤ちゃん連れで帰省や旅行をするという方もいるのではないでしょうか? 今回は、赤ちゃん連れの帰省や旅行で、気を付けたいポイントについてお話しします。
電車の場合
電車移動のメリットは移動時間の短縮ですが、泣いたりぐずったりしたときは周りに気を使うため、同行者がいるほうが安心です。混雑する時間帯を避けるようにしましょう。ベビーカーは荷物がたくさんあると、混雑時にたたむのが大変なこともあり、抱っこひもでの移動のほうがラクなこともあります。
乗り換えは無理のないスケジュールになるように調べておきましょう。時間が多少かかっても、乗り換えが少ないルートのほうがラクなこともあります。新幹線は指定席をとったほうが確実ですが、お子さんがぐずってしまい席に座っていられなかったという方も。
スペースを確保するなど、赤ちゃんのために一席多くとっている方もいます。授乳はケープをすれば席でもできますが、新幹線には多目的室があるので車掌さんに声をかけて使わせてもらってもいいと思います。
車の場合
車移動のメリットは、プライベート空間なので赤ちゃんが泣いたりぐずったりしても気にしなくていいことです。赤ちゃんは必ずチャイルドシートに乗せて、泣いてぐずっても走行中は下ろしたり抱っこしたりしないでください。
休憩時間の目安は、1時間毎です。チャイルドシートからおろして、抱っこしたり、おむつ交換、授乳、体を動かしたりしましょう。
チャイルドシートで体が暑くなってしまうこともあるので、冷感シートやタオルなどにくるんだ冷却剤を背中や頭にあててもいいでしょう。直射日光が当たらないように、日よけガードなども使用してみましょう。
飛行機の場合
国内線であれば、赤ちゃんは生後8日以上の新生児から乗せることができます。3歳未満の乳幼児は、大人の膝の上に乗せれば運賃は無料です。座席を使わず、料金がかからない赤ちゃんであっても予約は必要で、座席を利用しない乳幼児にも搭乗券などは発行されます(航空会社によって多少違うこともあるので、事前に確認しておきましょう)。
授乳する場合は、窓側のほうが周りの目も気にならないかもしれませんが、ぐずったときにあやしたくても通路に出ずらくなります。飛行機内のおむつ交換台は狭いので、搭乗前に交換しておきましょう。
子ども連れの場合、優先搭乗でき、先にゆっくり席に着くことができます。離陸や着陸時は、耳が気圧の変化で痛くなってぐずることがあるので、授乳ケープを使って授乳しながらだと耳抜きができ、落ち着いてくれることがあります。
必要な持ち物や準備
飛行機や電車の場合、大きな荷物は宅配便などで到着先に送っておき、移動は身軽にしておきましょう。授乳室が混雑していたり、見つからなかったりすることもあるので授乳ケープは用意しておきましょう。飽きてしまう、泣いてしまうことなどもあるので、小さなおもちゃや、月齢によってはお菓子や飲み物を用意しておくといいでしょう。
新幹線内、飛行機内、高速道路のサービスエリアなどでお湯は確保できますが、育児用ミルクは調達が難しいので余裕をもって用意しておきましょう。万が一に備えて、使い捨ての哺乳瓶、液体ミルクも検討してもいいかもしれません。
移動先で乳幼児は体調を崩しやすいので、移動先の医療機関の連絡先を調べておき、母子健康手帳、保険証は持参するようにしましょう。スケジュールは、余裕をもって無理せずに。出発前日、帰宅翌日もゆっくりできるようにスケジュールは入れないようにするのがおすすめです。
子連れの移動は、どうしても億劫になってしまいがちです。スケジュールを早めにたて、移動手段はそれぞれのメリットやデメリットを検討しながら、家族で話し合ってみましょう。楽しい思い出になるといいですね。