通夜に遅れてきた男性が、慌てて戻ってきたワケ
通夜も終わりに近づいたころ、ひとりの男性が慌てた様子で駆け込んできました。かばんから香典を取り出し、「このたびは……」と簡単な挨拶を交わすと、そのまま足早に中へ入っていきました。
ところがしばらくすると、その男性が血相を変えて受付に戻ってきて……。「どうされましたか?」と声をかけると、男性は「違うんです」とひと言。「何が違うのですか?」と尋ねると、「私の知っている方ではなかったんです」と答えました。
実はその日、同じ時間帯に、隣の会館でもお通夜がおこなわれていました。しかも、祖父ともうひとりの故人の苗字が、どちらも同じだったのです。慌てていた男性は会館を間違えてしまったとのこと。知らない遺影を前に、とりあえず焼香をして出てきたようでした。香典はお返しし、男性は何度も頭を下げながら、慌てて隣の会館へ向かっていきました。
この出来事を通して、葬儀では名前の確認が意外と大切だと感じました。特によくある苗字の場合、苗字だけでは判断が難しいこともあります。急いでいるときほど、故人の名前まできちんと確認する必要がある――そう改めて考えさせられた出来事でした。
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時間に遅れていると焦ってしまい、十分に確認しないまま動いてしまうこともありますよね。そんなときこそ一度立ち止まり、ひと呼吸おいてから行動したいですね。
著者:木村ゆき/40代 女性・会社員。0歳、3歳の女の子と6歳の男の子を育てる母。趣味は映画鑑賞と読書。
イラスト:ホッター
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)