寡黙で黙々と仕事…家族も認める「苦労人」
私は、夫と5歳の娘、3歳の息子の4人家族です。母方の実家では、祖母と母の兄弟たちが飲食店を経営。母は長女で、母より7歳年下の次男、53歳の叔父も店で一緒に働いています。
叔父は厨房に立ち、料理を黙々と作る寡黙なタイプ。16年ほど前に離婚し、26歳の一人娘を男手一つで育ててきました。飲食店を切り盛りしながら子育てにも向き合う姿は、家族からも「本当によく頑張っている」と評判で、いい意味での「苦労人」。仕事と育児を両立させる、まさにイクメンのような存在でした。
そんな平凡な日常を一変させる出来事が、ある日突然起きたのです。
何げなく見たSNS…「え?どういう関係なの?」
子どもたちを幼稚園に送り届け、家でソファに腰かけながら何げなくSNSを眺めていると、関連アカウントの中に叔父の名前を発見。「叔父さんがSNS? 意外と若々しいな」と軽い気持ちでのぞいてみると、そこには20代前半にしか見えない女性との2ショット写真がずらりと並んでいます。距離感も近く、日本の方ではないようでした。一瞬「パパ活?」という言葉が頭をよぎりましたが、叔父に限ってそんなはずはないと自分に言い聞かせました。
気になり、相手の女性のアカウントを見ると、さらに驚くことに、外国人名ながら名字は叔父と同じ。「え? どういう関係?」と混乱し、母に相談することにしました。母は写真の存在を知らなかったものの、叔父がGWやお盆に海外旅行へ行っていたことを思い出したそうです。独り身とはいえ、同じ名字は気がかり……。「これはただ事じゃない」と、叔父に直接聞いてみることにしました。
国際結婚・年の差婚…次々に明かされる真実
後日、母と一緒に叔父を訪ね、真相を尋ねました。叔父は少し焦った様子で口を開きます。「……実は、再婚したんだ」。予想外の言葉に、一瞬、時間が止まったように静まり返りました。
われに返った母は「誰と? この若い子と? 国際結婚? なんで黙ってたの!」と頭を抱えます。相手は24歳の外国人女性で、叔父の娘より年下。娘には年下の母ができたことになりますが、「お父さんが幸せなら」と受け入れてくれたそうです。
相手の女性は以前、日本で働いていて、帰国するタイミングで叔父がプロポーズしたとのこと。生活が落ち着いてから報告するつもりだった、と叔父は少し申し訳なさそうです。
「あんた、だまされてない……?」と言いながらも、数分考え込んだ母は続けて「どおりで最近明るくなったと思ったわ」と、ため息交じりにつぶやきます。叔父は照れたように笑いながら、「娘も大きくなったし、店もなんとか回ってるし。やっと、自分のこと考えてもいいかなって思ったんだ」と打ち明けました。
私は母と顔を見合わせ、「あんなに幸せそうな顔されたら何も言えないよね」と笑みを浮かべました。そして、母も苦笑しながらうなずき、「あの子が笑ってるなら、もう応援するしかないわ」と最後はきっぱりと言い切ったのです。
おかげで、35歳の私に24歳の叔母ができました。正直、心配がゼロになったわけではありません。しかし、苦労ばかりだった叔父が、やっと自分の人生を楽しもうとしている姿を見て、私はそっとスマホを開き、叔父のSNSに“いいね”を押しました。
まとめ
家族にとって衝撃的な話でしたが、長年仕事と子育てに向き合い続けてきた叔父が、ようやく自分自身の人生に目を向ける余裕を持てたのだと、うれしくも感じました。戸惑いや心配が完全に消えていませんが、それでも、照れくさそうに笑う叔父の表情を見ていると、「幸せになってほしい」という気持ちのほうが自然と勝ってしまいます。
家族の形や幸せの選び方は人それぞれ。「こうあるべき」という枠に当てはめるのではなく、変化を受け入れ、喜びを分かち合うことの大切さを実感させられた、心に残る出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:小池 希/30代のパート主婦。ゴルフが趣味の夫と、2020年生まれの元気いっぱいな娘と、2022年生まれのいたずらっこの息子との4人家族。最近肌のたるみが気になりはじめ、夫に内緒でちょっぴり高め美顔器を購入。こっそり若返りを目指して奮闘中!
イラスト/マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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