落ち着いた彼に安心感を抱いて
社会人になり付き合い始めたAは、落ち着いていて常識的な印象だったことを今でも覚えています。金銭感覚や価値観にも私と大きなズレはなく、交際に不安を感じることはまったくありませんでした。
実家の話題になれば、彼は決まってご両親を大切にしているエピソードをやさしく語ってくれました。その家族思いな一面に触れるたび、「この人となら、きっと温かい未来を築いていける」と、彼への信頼をいっそう深めていったのです。
「みゃんみゃん」という謎の言葉
ある日、外出先でAのスマホに着信が。慌てて電話に出た彼は、こう口にしたのです。
「あ、みゃんみゃんどうしたの?」と。
その後、「ハッ……!」という表情をしたA。「みゃんみゃん? 女性だよね? まさか、浮気してる?」なんて考えながら通話が終わるのを待ち、電話を切った瞬間に問い詰めると……。
なんと電話の相手は彼のお母さんだったのです。
Aは気まずそうにしながら、「実は家で母さんのことをそう呼んでるんだ。母さん、猫が好きで、みゃーみゃー鳴く猫がかわいいから『私のこともそう呼んで』って言われてて……」と説明してくれました。
開き直る彼とドン引きする私
母の呼び方は自由ですが、いい大人が母のことを「みゃんみゃん」と呼ぶことに……正直、ドン引きしてしまいました。その場は「そうなんだ……」というふうにやりすごしたのですが、その後のAは、バレちゃったものは仕方ないかと言わんばかりに、「みゃんみゃんがさ〜」と、母の話をする際はもはや「みゃんみゃん」呼びで統一するように……。
彼に対して何も言わなかった私も悪いのですが、どうしても自分の母を「みゃんみゃん」と呼ぶことを受け入れられなかった私は、Aに「距離を置きたい」と伝えました。Aも何が原因か察したのか、何かを聞かれることもなく、段々と会う頻度や連絡が減り、自然消滅というかたちでお別れしました。
ささいなことでも本当に無理だと思うことがあると、人は一気に気持ちが冷めてしまうのだなと実感した経験でした。以降気になる人ができたときは、必ずそれとなく家族の話をして、お母さんの呼び方を確認するようにしています。
著者:水瀬こはく/20代女性・恋愛、ライフスタイル、金融、ITなど幅広いジャンルを執筆するライター。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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