こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。生後5~6カ月ごろになると、ママが意識し始めることに「離乳食」があります。ママにとって一人目の赤ちゃんだったら、初めての経験ですよね。ママが初めての離乳食ということは、赤ちゃんも初めて。きっと赤ちゃんもドキドキしていますよ。
初めての離乳食。ママが赤ちゃんの発達のことを知っていれば、離乳食の進め方も変わってくると思います。今日は、赤ちゃんの離乳食を進めるうえで大切な「5つの慣れる」についてお話しします。
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の離乳食の役割
まず、この時期の赤ちゃんの離乳食の役割についてお話ししますね。赤ちゃんの離乳食期は、食べる量を気にする時期ではありません。とくに5~6カ月ごろ(離乳食初期)は、食べる練習をする第一歩としてとらえましょう。
赤ちゃんの反応はその子その子によっていろいろです。離乳食初日から、上手にゴックンできる子もいれば、ビックリして泣いてしまう子もいます。「どうして泣くの?」とママは悩んでしまうかもしれませんが、赤ちゃんの気持ちになって感じてみてください。
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の「5つの慣れる」とは?
食べ物の感触
まずは、食べ物の感触に慣れることです。今まで食べ物といえば、おっぱいやミルクの感触しか知らなかった赤ちゃん。急に離乳食という異物が口の中に入ってきたら!? ビックリですよね。まずは少しずつ離乳食の感触に慣れることが大切です。
食べ物の味
食べ物の感触でもお話ししましたが、今まで口に入るものといえばおっぱいやミルクだけだった赤ちゃん。それ以外の味を初めて味わうのですから、食べ物の味に慣れることも大切です。赤ちゃんの味覚は大人の何倍にも感じるといわれています。どれだけ赤ちゃんの味覚が敏感なんだろう! ということですね。
食べ物の香り
赤ちゃんは食べ物の香りも初体験です。感じたことのない香り。大人でもドキドキしちゃうでしょうね。食べ物の香りに慣れることも大切です。
食べ物をゴックンすること
食べ物をゴックンすることも初めてです。おっぱいなどを飲む哺乳能力は生まれもって持っている赤ちゃん。でも、食べ物をゴックンすることは練習して獲得する能力です。徐々に徐々に上手になっていきますよ。
スプーンの感触
スプーンの感触も初めてですね。離乳食インストラクター仲間は、離乳食用に6本スプーンを用意していました。プラスティックのスプーンから木のスプーンに変えただけで食べるようになった! という例もありますよ。
うまく食べてくれない場合はどうすればいい?
「離乳食に慣れる時期なのは分かるけど、いつまでたっても、うまく食べてくれないときはどうすればいいの?」そのお気持ち、痛いほどわかります。私の息子がそうだったからです。
離乳食本ではみじん切りの時期なのに、いつまでたっても裏ごししか食べてくれない。周りのお友だちはどんどん進んでいるのに、わが子は進まない。新米ママの私は焦っていました。あのときの私に言いたいこと、それは「その子その子で発達は違うんだよ。離乳食に慣れる速度もその子によりけり。行きつ戻りつしながら進めて大丈夫だよ」ということです。
初めての離乳食、ママも赤ちゃんも初心者マーク。ゆっくり、楽しく進められるといいですね。
著者:離乳食インストラクター協会代表理事・保育士 中田馨
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。