繰り返される遅刻と軽い態度
ある朝、定時を過ぎても出社しないA山さんに「A山さん、おはようございます。本日出社されていないようですが、体調は大丈夫ですか?」と電話をしました。すると受話器の向こうから、「え、もう11時? 寝過ごしました!」と慌てた声が返ってきました。
私は冷静に「体調に問題がないなら、まずは出社してください。ただ、入社1カ月で遅刻が重なっているため、状況は上長へ報告する必要があります」と伝えました。すると彼女は「それを言われたら行きづらいです。体調不良ってことにしてもらえませんか?」と頼んできたのです。
「事実と違う報告はできません」とはっきり伝えると、「主任って真面目すぎますよ」と笑われ、さらには距離感の近すぎる言葉づかいまで。指導のたびに軽く受け流され、業務習得への意欲も感じられませんでした。
周囲も「強く言うと問題になると困るから」と及び腰で、指導はほぼ私に任される状態。責任感だけで踏ん張っていましたが、正直、心身ともに消耗していました。
突然の「ハワイ宣言」
そんな中、事態はさらにエスカレートします。ある朝、A山さんからメッセージが届きました。
「明日から1週間ハワイに行ってきます! 有給休暇にしといてください!」
一瞬、冗談かと思いました。しかし続く文章を読んで、言葉を失いました。私はすぐに「現時点では有給休暇の取得条件を満たしていませんし、事前申請も必要です」と伝えました。すると彼女は、「主任がうまく言ってくれれば大丈夫ですよ。お土産買ってきますね」と軽い調子です。
私は淡々と「就業規則に沿って処理します」とだけ返信しました。それ以上、感情的なやりとりはしませんでした。
これまでの遅刻、無断欠勤、指示への対応などを、私はすべて記録していました。感情ではなく、事実として整理した上で上長へ報告したのです。
最終的に、私はこれまで記録していた遅刻や無断欠勤、業務指示への対応状況をまとめ、課長へ報告しました。課長は事実確認をおこなった上で、A山さんと個別面談を実施。就業規則の説明とともに、遅刻や無断欠勤が続けば評価や契約に影響する可能性があること、改善が見られない場合は試用期間の見直しもあり得ることが正式に伝えられました。
その後、一定期間の改善機会が設けられましたが、勤務態度に大きな変化は見られませんでした。そして数日後、A山さんから「自分には合わないと思います」と申し出があり、試用期間満了を待たずに退職することになりました。
職場に戻った穏やかな日常
騒動の後、経理部には落ち着きが戻りました。そして先日、新たな新人が配属されました。素直で吸収力があり、礼儀もわきまえています。質問も前向きで、指導する側としてもやりがいを感じています。
今回の出来事を通して、私は「指導とは甘やかすことではなく、ルールを守る土台を示すこと」だと再認識しました。
厳しさもまた、組織を守るやさしさなのだと実感しています。
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新人育成は、決してラクな仕事ではありません。特に価値観や働き方が多様化する現代では、伝え方ひとつで受け止め方も変わるもの。しかし、職場のルールや信頼関係は、あいまいにしてはいけない大切な土台です。事実を整理し、冷静に対応することが、最終的には職場全体の安心感につながることも。指導する側の誠実さと覚悟が、職場の秩序を守るのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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