婚約者の様子がおかしい
僕は、婚約者のA子が同僚であるBと妙に親しげに話している場面を目撃しました。2人は肩をたたき合ったり、手を繋いだりとただならぬ様子で……。
僕は思わず「Bと何話してたの?」と割り込んでしまったのですが、A子は、「相談していただけ」と言いました。しかしその声はどこか落ち着きがなく、目を合わせようともしませんでした。そんなとき、Bが
「A子とお前(僕)は、婚約を破棄したほうがいい」
と、とんでもない発言をしたのです。実際に、A子が僕との将来に不満を募らせていることは知っていました。ある程度の安定はあっても刺激がなく、優越感を感じられないと言っていたのです。
Bの発言に、A子も「もっと上を見たいの」と乗っかっていて……。彼女は、僕よりも営業成績の良いBに惹かれた様子でした。
「お前じゃ格下すぎるんだよな。慰謝料はちゃんと払うから安心して」というBは、自信ありげな顔をしていました。
わざとらしい2人
それからというもの、A子とBは社内でもずっと一緒にいて……。A子は、周囲の人にも「僕ではなく、Bと付き合っている」というアピールをしていました。
A子は僕との話し合いを避け、僕がBと付き合っているのか確認しようとしても「ん~」とあいまいな返事をするだけでした。
一方のBも「慰謝料を払えばいいだろ」と話し合いをする気はありませんでした。こうして2人は僕の話を一切聞かず、勝手に婚約の話を進めていきました。
僕に訪れた転機
僕がBに婚約者を奪われたという話は、あっという間に社内に広まってしまいました。
その結果、僕がお世話になっている取引先の人にまで伝わってしまったようで……。彼は、わが社へ訪れた際に社員が話しているのをたまたま聞いたとのことでした。
取引先の人は「大変なことになっているみたいだけど、大丈夫?」と僕のことを心配してくれました。そして、「以前、君のことをうちの娘が感じよく言っていたよ」と言ったのです。
続けて「良ければ連絡先を交換してほしいんだけど…どうかな」と言われ、僕はその提案を受け入れることに。取引先の人はとても親切で、彼の娘さんであればお話をしてみたいと思ったからです。
僕がそう伝えると、取引先の人は「ありがとう! ではまた後ほど」と僕のもとから離れていきました。
A子とBの末路
僕は、A子と話し合いの場を設けるためにA子の両親と連絡を取りました。そして、両家で顔を合わせる日を設定してもらったのです。
こうして、両家で話し合った結果、僕とA子の婚約は解消。A子の両親からは「すまなかった」という謝罪がありました。A子自身は反省している様子はなく、「Bと結婚するから大丈夫!」と言っていました。
婚約を解消してから数カ月後のこと。僕は取引先の人から連絡を受け、娘さんとお会いすることになりました。連絡先を交換し、何度か食事を重ねて僕たちは正式に恋人の関係に。話をしていて、価値観が似ているところが落ち着くと感じたからです。
一方のA子とBは、勢いで付き合い始めた分、価値観が合わないことに気が付き始めたようで……。A子のわがままをBが手に負えなくなったそう。僕の婚約者でありながら、Bと親しげにしている様子を良く思っていない人もいたとのことでした。結局2人は別れたようで、Bは自主退社してしまいました。
今回の件で、僕は婚約者の裏切りを経験しました。あのまま結婚していたら……と思うと、結婚する前にわかってよかったかもしれません。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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