突然現れ金の無心をする両親→すると夫が?

私が結婚して間もないころの話です。やさしくて誠実な夫と二人で穏やかに暮らしていました。義両親もとても親切で、週末になるとよく一緒に食卓を囲んでいます。義母の家庭料理はどれもやさしい味で、食卓の時間が私の一番の楽しみです。
子どものころから両親は、私に関心がありませんでした。何をしても褒められず、授業参観や発表会といった学校行事は一度も来てくれませんでした。
愛されなかった子ども時代……お金に貪欲な両親
さらに父はよく仕事を転々としており、母も浪費癖があり、わが家はお金のことで揉めごとが絶えませんでした。私が高校生のころには、何度か「お金を少し貸してくれないか」と言われるようになりました。
大学進学も反対され、奨学金とアルバイトでなんとか学費をまかないました。在学中も「仕送りをしろ」と連絡がきて、そのたびに断ってきましたが、罪悪感と疲れが積み重なっていきました。
社会人になってからも両親から無心の連絡がくることがあり、次第に連絡を取らなくなりました。そんなときに出会ったのが、今の夫です。
つらい過去を告白
付き合い始めたころ、私は勇気を出して自分の家庭のことを話しました。嫌われるかもしれないと思いましたが、彼は黙って最後まで聞いてくれました。
話し終えると、彼は「そうだったんだね。これからは俺がそばにいるから」と言ってくれました。その言葉を聞いたとき、少し肩の力が抜けたのを覚えています。
結婚後、突然訪問してきた両親に
結婚して半年ほど経ったころ、インターホンが鳴りました。玄関を開けると、そこに立っていたのは何年も連絡を取っていなかった両親でした。
「結婚したんだってな。知り合いから聞いたぞ」
父がそう言い、母は勝手に玄関から中をのぞき込みました。どうやら、地元にいる私の知人が夫の職場の関係者とつながっていて、そこから私たちの結婚や住まいを聞いたようでした。
「いい暮らししてるじゃない。少しくらい援助してくれてもいいでしょ? 月10万でいいわ。育ててやったんだからさ~」
「久しぶりに会って、ひと言目がそれ……? 悪いけど、お金を渡すつもりはないから、帰ってくれる?」
そう言っても、2人は引き下がらず、玄関先で声を荒らげはじめました。
ちょうどそのとき、夫が帰宅。状況を見てすぐに察したようで、私の前に立ち「どういうご用件でしょうか?」と声をかけました。
父が「親が娘に会いに来ただけだ! 何が悪い!」と答えると、夫は「親である前に、社会人としての常識がありますよね。人の家に無断で押しかけてお金を無心するのは非常識です」
両親は言葉を失いましたが、夫は続けました。
「妻はあなたたちの都合のために生きているわけではありません。これ以上、妻を困らせるようなことがあれば、正式な対応をとりますが、よろしいですか?」
両親は何も言い返せず、しばらくして黙って帰っていきました。
安全な場所へ
その後、夫は「ご両親に住所を知られてしまったから、念のため引っ越そう」と提案してくれました。義両親も心配してくれて、私たちはセキュリティのしっかりしたマンションに転居しました。
引っ越しが終わった夜、夫が言いました。
「これで、もう誰にも邪魔されない。安心して過ごそう」
その言葉を聞いて、ようやく心の底から安心できました。
新しい命と、あたたかい未来
しばらくして妊娠がわかり、夫も義両親も本当に喜んでくれました。義母が私の好きなシチューを作ってくれて、「あなたが家族になってくれて本当にうれしい」と言ってくれたとき、自然と涙が出ました。
◇ ◇ ◇
あのとき夫が見せてくれた強さとやさしさは、今でも忘れられません。私はもう、ひとりではありません。これからは、夫と義両親、そして生まれてくる子どもと一緒に、静かであたたかい日々を生きていこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
長く音信不通だった両親が突然現れ、思いもよらない要求を突きつけてきました。しかし、夫がきっぱりと線を引いてくれたことで、ようやく「守ってくれる家族が今ここにいる」と実感します。過去の家族に振り回されそうになっても、今の生活を守る味方がいる——その事実が、妻を支えました。
しかし、次のエピソードでは、さらに信じがたい出来事が起こります。今度は、身内の問題を隠すために母親と弟が嘘を重ね、家族ぐるみで状況を作り上げてしまうのです。
義妹「娘さんを実家に預けすぎです!」私「え?」→実母と弟のありえない秘密とは…

実家で両親と同居している弟夫婦。ある日、疲れ果てた声で私に「お義姉さん、お仕事中ですか……?」と義妹が電話をかけてきました。母と弟は性格が合わず疎遠になっているので、私は義妹からの電話に、何かあったのかと驚きながら出てみました。
「どうしたの?」と聞くと、義妹は「あの、お義姉さんの娘さんのことなんですけど……」と声をひそめて私の娘について話し始めました。
「お仕事がお忙しいのはわかりますけど、ずっとお義母さんのところに預けておくのはいかがなものかと思って……」「お義母さんは『体力がない』っておっしゃるので、私もお手伝いはしているんですけど、慣れていなくて……」と義妹。そう言われて、私は戸惑ってしまいました。
たしかに、私の仕事自体は忙しいです。しかし、私は育休明けからは週の半分は在宅勤務に切り替えており、その日も自宅で作業をしていました。そして、私の目の前にはテレビの教育番組を見ている娘の姿があり……?
義姉の子を預かっていたつもりの義妹
だんだんと義妹の声は涙声に。
「私だって在宅の仕事してるのに、姪っ子のお世話なんて……!」
「いつまでお義姉さんの娘さんを実家に預けておくつもりですか?!」
「おかしいわね……?」
「え?」
私は「娘はここにいるんだけど?」と状況を説明すると、「そんな! じゃあ、ここにいる子はいったい……?」と義妹。私の両親や弟の話を聞いて、実家にいる子を私の娘だと信じて疑わなかったようです。
「……このままやり取りするのもあれだし、よかったらこのあとうちに来ない? 私ももうすぐ仕事が終わるし、私の娘がうちにいるって、実際に確かめてもらったほうがいいと思うの」と提案すると、義妹は「お義母さんたちには言えないので、ちょうど郵便局に行く用事があるのでそのついで、という形でうかがいますね。でも、まだ本当に信じられない……」と言っていました。
1時間ほどして、うちに現れた義妹。慣れない子どもの世話で疲れているのか、顔色がすぐれませんでした。家に上がり、テレビを見る娘の姿を見ると、さらにその顔色は悪化。しばらく固まっていましたが、ようやく口を開きました。
「ほ、本当にお義姉さんの娘さんじゃなかった……! 私……私は、いったい誰の子の面倒を見てたんでしょう……?」
「お義母さんが、お義姉さんの娘だって紹介してきて……。わたしも最初は“なんだか違う気がする”って思ったんです。でも、子どもって成長すると顔つきが変わるって言うし、まさかうそをつかれてるなんて思いもしなくて……」
彼女の声はかすかに震えていた。信じたくなかった。信じるしかなかった――そんな気持ちがにじんでいました。
とまた泣きそうになっている義妹にお茶とお菓子を出しながら、「実家に預けたことは一度もないわ。忙しいときは、必ずシッターさんを頼んでいるもの」「仕事が忙しいときはプロのシッターさんを頼んでいるわ」と私は言いました。
「確認もせずに責め立ててしまって、本当にごめんなさい……」と謝る義妹に、「まずは実家にいる子のこと、詳しく教えて」と私は静かに促しました。
「な、なんというか、すごくやんちゃな子で……ごはんの好ききらいも激しいし、言うことは全然聞いてくれないし……」「私も慣れてないけど、子育てってこんなに大変なものなんだって思ったら、自分たちの子どもですらちゃんと愛せるかどうかわからなくなってきてしまって……すごく不安になって……」
ぽろぽろと涙を流しながら、義妹はおなかに手を当てました。「……もしかして」と言うと、「はい。つい最近、わかったばかりなんですけど……子どもができたんです」「でも、あの子に振り回されているうちに……『本当に母親になれるのかな?』って不安になってしまって……妊娠のことは、まだ夫にも言えてないんです」と義妹。
私は義妹をやさしく抱きしめ、「うちでちょっと休んでいきなさい。うちの母にはうまく言っておくから……すごく顔色悪いもの、ずっと頑張ってきたのよね」と言いました。私の言葉を聞いて、義妹は泣き出してしまったのでした。
何かを隠そうと必死な両親と弟
来客用の布団を敷いて義妹を休ませ、私は別室に移動して母に電話をかけました。
「出先でたまたま義妹に会って話が弾んじゃって……久々に女子会したいから、うちに泊めることにしたんだけどいい?」と言うと、「ずいぶんといきなりねぇ……いろいろ家事とかもあるのに……」とわざとらしくため息をついた母。
「彼女、同居してからずっと在宅勤務を続けながら家事してたんでしょ? 一日くらいいいじゃない!」とあえて明るく言うと、母も「仕方ないわね、一日だけよ」とようやく許可を出してくれたのでした。母に許可を取るのもおかしな話ですが……。
「ところで、実家に小さな子どもがいるんだって? 」と切り出すと、電話の向こうで一瞬沈黙があったあと、母は妙に早口でまくしたてた。「あ、ああ、その話ね! 義妹ちゃんが、ちょっと子どものことで変なこと言い出すかもしれないけど……あの子も慣れてないし、疲れてるんだと思うのよ。気にしないで。ほんと、気にしないで。いろいろ事情があって……その、ね? だから、深く考えなくていいのよ、うん……!」
私は「すでに変なこと言われたわよ。その小さな子どものこと、私の娘だと思ってたみたいなの」「私、お母さんたちに娘預けたことないよね? 何を隠してるの?」と聞くと、「え、えーっと……その、ちょっと知り合いに頼まれてね。いろんな事情があってかわいそうな子なのよ……」「でも、世間様に知られたらその子だって生きづらいじゃない? だから、あなたの娘ってことにしてたの。いいわよね?」と母。いいわけがありません。
「うちの娘はうちにちゃんといるもの、変なことに巻きこまないで! それに、彼女も慣れない子どもの世話でずいぶんと疲れてるみたいよ。すごく顔色悪かったもの」「他人の子を預かるなら、最初からきちんと面倒をみる覚悟が必要よ。うちの娘の名前を使ってまで、彼女に押しつけるなんて理解できない」
「な、なんでそんなに怒るのよ……ちょっとお願いしてるだけじゃない……」と母は不満そうにブツブツ言っていました。
母との電話を終えたあと、私は一度義妹の様子を見に行きました。義妹は眠っていましたが、顔には涙の跡があり、私の心はぎゅっと締め付けられるようでした。
義妹の涙の跡を見たあと、私はしばらくその場で立ち尽くしてしまいました。
(……彼女は妊娠のこと、まだ誰にも言っていない。でも、あの無責任な弟にこそ、ちゃんと現実を突きつけるべきだ)
(彼女が自分の口で伝えるべきかもしれない。でも――今の弟を見ていると、彼女の心が壊れてしまう前に、私が一歩踏み出すしかない)
私は深く息を吸って、スマホを手に取りました。
また別室に移動し、今度は弟に電話をかけた私。義妹が今日うちに泊まることをさらっと話して、すぐに「ところで、実家で預かっている子どもって誰の子なの? あなたも事情を知ってるんじゃないの?」と本題に移りました。
「え……姉ちゃんに話が行ってるのか?……あ、うちの嫁が話したのか……」とブツブツ言っている弟に、「で、誰の子なの? 私の娘じゃないことは明らかなんだけど、どういうことなの?」と低い声で尋ねました。
「え……えっと……あの、それは……その……」と言い渋る弟。こういうとき、姉は強いものです。さらに低い声で、「質問に答えなさい」と言うと、弟は観念したように「実は……浮気相手との子ども……です……」と消え入りそうな声で言いました。
「はぁっ!?」と声を荒らげた私に、「ごめん! 姉ちゃん! でも、ちゃんと聞いて! これには事情があるんだよ!」と必死な弟。どんな事情があるにせよ、浮気相手との子どもの面倒を、本妻である義妹に見させるなんて……!
「浮気は反省してるし、浮気相手とは子どもをつくるつもりなんてなかった! でもできちゃって……浮気相手は『ひとりで産んで育てる』って言ってたんだけど、数カ月前になって『やっぱりひとりで育てるのは無理!』って言いだして……」「俺だって子育てしたことなんかないし、もう母さんたちに頼るしかなくて……」
両親もしっかり事情を知ったうえで、浮気相手の子どもを預かっていたのです。私の娘だと偽って……!
「姉ちゃんの娘ってことにしたのは本当にごめん! 母さんが『本当のことなんてご近所さんや親戚に話せるわけない、波風立たないように姉の子どもってことにしましょう。どうせ姉はうちには来ないからバレないわよ』って言ってきたから、つい……」と弟。
「あなたたちはうそをついて、浮気相手の子どもの世話を嫁に押しつけていたのよ? どれだけ最低なことをしているのか、しっかり自覚しなさいよ! ちゃんと責任取りなさい!」
「……責任はとるしかないと思ってる。正直、浮気相手からもその後、結婚を迫られてて……子どもがいる以上、もう逃げられないっていうか……本当は嫁と別れるなんて考えてなかったけど、あいつが毎日連絡してきて、『今すぐ籍入れて』って……正直、しんどいよ……」
「でも母さんは『恥ずかしいからやめて』って世間体ばっか気にしてて……。でも……こうするしかないだろ。嫁の方は、申し訳ないけど、慰謝料払えば、丸く収まるかなって……。嫁にもいつかはちゃんと話すしかないと思ってたんだ」
最近では体調が悪く、食も細くなっていたと言っていた義妹。弟は義妹のそんな変化にも気づいていなかったのです。
「……慰謝料に加えて、養育費もしっかり払いなさいよ」と言うと、「え? 浮気相手と再婚するんだから養育費は払う必要ないだろ?」と弟。
「違うわよ! 浮気相手じゃなくて、お嫁さんに対してしっかり慰謝料と養育費を払いなさいって言ってるの! 彼女、あなたとの子どもを妊娠しているのよ!」
「……本当に? あいつが、俺の子どもを……?」
電話の向こうの弟の声が、いつになく弱々しく聞こえました。それまで浮気相手との再婚を口にしていた男とは思えないほど、戸惑いと混乱がにじんでいる声でした。きっと今ごろになって、ようやく現実の重さに気づいたのでしょう。自分のしたことがどれだけ身勝手だったかも、少しは見えてきたのかもしれません。
「え……うそだろ!? なかなか子どもできなかったから諦めてたのに……」「そ、そんな、本当に……? 俺の、子ども!? ついに、子どもができたなんて……」と、驚きと感動で鼻声になった弟。さっきまで義妹と離婚して、すべてを丸く収めようとしていたくせに……。
「初めての妊娠で不安も多いなか、浮気相手の子どもの面倒を見させられてた彼女の気持ちを考えなさい! しっかり慰謝料と養育費、払ってもらうわよ!」と言って、私は憤りを押さえきれず、電話を切りました。
浮気相手の子どもを妻に押しつけていた両親と弟の末路
夜になり、目覚めた義妹に、私は両親と弟から聞いた真実を話しました。そして、彼女の妊娠を無断で弟に話してしまったことを謝りました。
「なんとなくですが、もしかしたら浮気しているのかな? と思ったことはあったので……真実を知ることができて、よかったです」「妊娠のことも、いつかは話さなきゃいけないことだったし、お義姉さんから言ってもらえて肩の荷が下りました」と力なく笑った義妹。
「うちの両親も、弟も……人としてありえないことをしたと思っているわ。私が謝って許されることじゃないけど……本当にごめんなさい」「弟はあなたと離婚するつもりみたいだけど、あなたとおなかの子が今後の生活に困らないように、しっかり慰謝料と養育費は支払ってもらいましょう。私の知り合いの弁護士を紹介するわ。あと、うちは見てのとおり部屋も余ってるし、落ち着くまでここにいていいからね」
そう言うと、義妹は涙ぐみながら「ありがとうございます」と頭を下げました。顔を上げた義妹は「私……頑張ります。覚悟を決めました。きちんと終わらせて、赤ちゃんと一緒に人生を再スタートしたいです」ときっぱり言い切ったのでした。
1週間後――。
「ねぇ、彼女、あなたのところにいるんでしょ? 今すぐうちに帰ってくるように言って!」と母から連絡が。もちろんあんな家に義妹を帰らせるつもりはありません。
「今さら何の用? 身重の彼女にまた子どもの世話でも押しつけようって言うの?」と私が突き放すように言うと、「違うわよ! 離婚をやめさせるのよ! 浮気相手の子どもは、浮気相手に面倒みさせるわ!」と母。
「さっき、浮気相手が、なんだか強引にうちに挨拶に来たんだけど……あの子、こっちが何も言ってないのに、『これからはよろしくお願いします』って当然みたいに言ってきて。気も強いし、こちらが何か言おうとするとすぐに言い返してくるの。うちには、ちょっと合わないタイプっていうか……それに、息子の浮気が原因で離婚だなんて、親戚や近所に顔向けできないわ。せめて嫁のほうが戻ってきてくれたほうが、うちの体面は保てるのよ……!」「それに、嫁は妊娠してるんでしょう? うちの跡取りを産むかもしれないじゃない!」
跡取りといっても、うちに継がせるようなものは何もありません。弟の浮気を隠して、義妹にうそをついて追い詰めて……これ以上、義妹を苦しめるようなことがあってはいけないと強く思いました。
「お母さんたちのご都合主義で、これ以上彼女を振り回さないであげて。お母さん、私や弟を妊娠しているとき、ひどいつわりで大変だったって言ってたじゃない……だから、誰よりも彼女の気持ちがわかるはずよ」「これ以上、彼女に負担をかけないで。離婚の手続きは、私と弁護士さんで彼女の気持ちを尊重しながら進めていくから。お願いだから、これ以上彼女を苦しめないであげて」
私がそう言うと、母は黙り込んでしまいました。しばらく経って「謝るから……謝りたいから、電話を代わってくれない?」と言ってきた母。
「謝ってほしいとは思うけど、彼女は本当に限界なのよ。今ストレスをかけて、おなかの子に何かあってはいけないから、謝るにしても弁護士さんを通してにしてくれる?」と言うと、「そう……」と言って再び母は黙り込んでしまいました。
その後――。
弟と義妹は離婚しました。慰謝料と養育費も、彼女の希望が通りました。
弟は浮気相手と再婚するだろうと思っていたのですが、浮気相手は「慰謝料と養育費の支払いで貯金も生活費もない男との結婚は考えられない」「同居は無理」と言って、結婚は断ってきたそうです。子どものことは弟に託して……。
弟は支払いのために副業を始め、子どもは両親と一緒に育てていくことになったようです。
元義妹は無事に出産しました。体調が落ち着いてからは、うちの近くのアパートを借りて暮らしています。元義妹の子どもとは血のつながりはないけれど、彼女と一緒に育てていくうちに、自然に情が湧いてきました。この子の成長を見守れることが、いまの私のささやかな楽しみです。
◇ ◇ ◇
家族だからといって、なんでも許されるわけではないし、血のつながりよりも、信頼や思いやりのほうが、よほど大切だと痛感しています。そして、実家に残された浮気相手の子――私にとっては、姪にあたるその子にも、少なくとも不自由のない日々を送ってほしいと思っています。弟や両親のことはもう信頼できないけれど、子どもに罪はないのだから。これからは、肩書きよりも、信頼できる人たちとの関係を大切にしながら、自分なりの形で“家族”と向き合っていきたいと思います。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
いかがでしたか?
今回の2つのエピソードに共通していたのは、実の親によって、思いがけず生活と心が揺さぶられてしまった点です。距離を置いていたはずの相手でも、突然踏み込まれれば、過去ごと引きずり出されるような感覚になることがあります。
印象的だったのは、どちらも「家族だから」と抱え込まず、守るべきものをはっきり選んだこと。いま守ってくれる家族と一緒に暮らすために線を引く——その決断が、生活を立て直す力になったのでしょう。
血のつながりよりも、日々の中で味方でいてくれる存在こそが“家族”なのかもしれません。だからこそ、無理を続けず、自分と大切な人を守る距離の取り方を選ぶことが近道なのかもしれません。