「席が違います」と言われて
搭乗券に書かれた指定席に着き、腰を下ろそうとした瞬間のことでした。若い客室乗務員の方が足早に近づいてきました。
「お席、間違っていませんか? 失礼ですが、こちらファーストクラスのお客さま専用のエリアでございます」
きっぱりとした口調でした。私はチケットを確認し、「こちらの番号で間違いないと思いますが……」と静かに伝えました。すると彼女は、「恐れ入りますが、もう一度お手元の半券をご確認いただけますか?」と続けました。
まるで不正を疑うような言い方に、胸がざわつきました。周囲の視線も集まり、居心地の悪さを感じました。
冷静に、事実を伝える
声を荒らげても仕方がありません。私は落ち着いて、搭乗券を差し出しました。そのやりとりを見ていた別の乗務員が近づき、端末で確認をしてくれました。結果は、私の席で間違いありませんでした。
「申し訳ありません。確認不足でした」
そう説明がありましたが、最初の乗務員からは、はっきりとした謝罪はありませんでした。私はその場で静かに「年齢や服装だけで判断されるのは、とても悲しいことです」と言いました。
機内は一瞬、しんと静まり返りました。
周囲が見ていたもの
すると、近くに座っていた乗客の方がぽつりと声を上げました。
「最初から疑うような言い方でしたよ」。別の方も「ちゃんと確認してから言うべきだ」と続きました。私はただ事実を伝えただけでしたが、周囲の方が見ていてくださったことに、胸が少し温かくなりました。その後、責任者の方から改めて謝罪があり、落ち着いて出発となりました。
フライトは無事に終わりました。孫に出来事を話すと、「おばあちゃん、ちゃんと伝えてえらいね」と言われました。そして後日、私は航空会社のお客さま窓口に今回の対応について連絡しました。感情的になるのではなく、事実と感じたことを丁寧に伝えました。
数日後、会社から正式な回答が届き、接客指導の見直しをおこなうとの説明がありました。
年齢も服装も関係ない
私は特別な立場の人間ではありません。ただの高齢の利用者です。けれど、だからこそ思います。誰であっても、同じように尊重されるべきだと。
声を荒げることなく、事実を冷静に伝える。それだけで、周囲の空気は変わることがあるのだと知りました。
年齢も、服装も、関係ない。空の上では、誰もが同じ「お客さま」なのです。
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見た目や年齢で判断してしまうことは、無意識のうちに起こりがちです。しかし、それが相手を深く傷つけてしまうことも。今回は、冷静な対応と事実確認が状況を正し、改善につながりました。強く言い返すのではなく、静かに伝える。その姿勢こそが、本当の意味での“スカッと”なのかもしれません。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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