初めて知った義実家のルール
結婚して初めて、夫の実家に長く滞在したときのことです。食事の準備を手伝おうと台所に立った際、私の実家とは違うことが多く、「家庭ごとにいろいろなやり方があるのだな」と思いながら過ごしていました。
そんな中で一番驚いたのが、食事のときの“独自のルール”です。その日の夕食時、私は炊飯器からご飯をよそおうとしていました。
目の前には、お義父さん用の大きなお茶碗、お義母さん用の柄の入ったお茶碗、そして私用に出していただいた来客用のお茶碗が並んでいます。私はまず自分が使う来客用のお茶碗を手に取り、一番先にご飯をよそいました。
その瞬間です。
「待ちなさい。うちにはルールがあるのよ」
ふと横を見ると、お義母さんが眉間にしわを寄せて、私をじっと見ていました。一瞬で場の空気がピンと張り詰め、私は焦ってしまいました。
お義母さんの話によると、この家ではご飯をよそう順番が決まっており、まずお義父さん、次にお義母さん、その後に他の家族、という流れなのだそうです。それなのに自分からよそおうとした私。最初はその厳しい口調に少し戸惑い、落ち込んでしまいました。
けれど、その後楽しく食事をしているうちに、それぞれの家庭で大切に守り続けてきた習慣があるのだと気づき、私にとっては夫の家族の形を知るよい経験になったと感じました。
今ではその順番にもすっかり慣れ、あの時の慌てた自分を思い出すと、少しだけ懐かしいような気持ちになります。違う環境で育ったのだから、知らないことがあって当然だと受け止められるようになりました。これからも、少しずつ家族のやり方を教えてもらいながら、私なりに馴染んでいけたらと思っています。
著者:櫻井優衣/30代女性/結婚4年目の子どもが2人いる母親。趣味は音楽鑑賞と裁縫
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)
※AI生成画像を使用しています