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「え!治療費を全部負担するの?」知人の猫にかまれた母。後の行動に心の中で拍手したワケ

ある日のこと、知人が飼っている猫に右手をかまれた母。夜になって傷の痛みがひどくなり、なぜか右肩も動かしづらくなっています。翌朝病院へ向かい診察と検査を受けると、結果オーライでしたが、その後1カ月ほど通院する羽目に。相手に治療費を求められるケースでしたが、その後の母は、いかにも母らしい驚きの行動を取ったのです。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師久野 賀子先生
PRIDE CLINIC 医師

PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
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飛び出す猫を押さえようとして右手をかまれる

数年前のことです。母は、いつも仲良くしている知人宅の玄関で話し込んでいました。そのとき、知人の飼い猫が外へ出ようとして、家の中から飛び出してきたそうです。猫をかわいがっていることを知っていた母は、外へ出てしまったら危なくて大変、いなくなるかもと思い、とっさに猫を押さえつけてしまいました。

 

猫はびっくりしたのか、母の右手親指の付け根にカプッとかみついたのです。傷ができ少し血が出たものの、母は「大丈夫よ、心配しないでね」と知人に言って気づかい、痛みを我慢して家に帰ってきたというのです。

 

母の右手は、その日の夜になって痛みがどんどん増すばかり。眠れないほどになっていましたが、朝には少しは良くなるだろうと考え、そのまま我慢して寝たそうです。

 

意外な検査の結果…

ところが、翌朝になっても痛みは取れません。加えて、傷を負った右手側の肩まで動かしづらくなっていたのです。母は、もしかしたら傷口から何か菌が入って大変なことになっているんじゃないかと、急に不安が募りました。私も心配でしょうがありませんでした。「すぐに病院へ行こう」と、母と一緒にまず近くの皮膚科へ向かったのです。

 

最初に受診した皮膚科では、「破傷風かもしれない」と指摘されたため、不安を抱えたまま急きょ、隣町の総合病院へ行くことになりました。傷の経緯と現状を医者に伝えると、すぐに血液検査に……。結果、異常はなく、傷口から菌などは入っていませんでした。

 

でもなぜ右肩が動かなくなったのか不思議でした。その理由は意外なものでした。母はその傷の痛みのせいで右手を過剰にかばい、肩こりを起こした状態に陥っていたのです。さらに心配し過ぎた「思い込み」も、その原因の一つだと医師から言われました。母と私は異常がなかったことを安心したのと同時に、お互い苦笑いの状態でした。

 

 

飼い主に請求できるケース…母に勧めると

これらの治療にかかった費用は、母が健康保険を使い全額支払ったと言います。しかし私は、「かんだ猫の飼い主が払うべきなのでは?」との思いがよぎりました。

 

猫にかまれた治療は健康保険が適用されますが、それが今回のように知人の飼い猫にかまれた場合は「第三者行為」といって、被害者(母)が一旦健康保険を使って治療費を支払い、後日、健保側が加害者(知人)に治療費や通院費の全額を請求。その後に健保から被害者が支払った分が還付されるという仕組みです。

 

ただそのためには、健保側に「第三者行為による傷病届」を提出する必要があります。私は、母にこの届け出をするよう強く勧めました。しかし母は同意してくれません。

 

病院で治療後も、母は消毒のため近くの皮膚科に通院していました。これらを含めて治療・通院費は相当かさんでいるはず。しかし、このことを含めて、母はかんだ猫の飼い主である知人には一切言わず、傷が治るまで1カ月ほど会わないようにしていたのです。

 

「ずっと仲良く付き合いたい人だから心配かけたくない。私には治療費よりも大切なものだから」

 

こう話す母の言葉に、私は母らしさをしみじみ感じ、心の中で拍手をしました。

 

まとめ

けがの負担を負うことになってしまった今回の出来事は、日常で起こりうることですが、相手との関係を優先した母の判断は素晴らしかったと思います。

 

でも、本当は、これでよかったかどうかは、娘の私には今でもわかりません。ただ、一つ言えることは、けがをしたときはすぐに病院に行って適切な手当を受けること、そしてけがを負わされた相手が大切な知人であるときは、母のように、相手の思いを汲んだ行動を取るのも一つの方法だということです。

 

今回のことで、ルール通りの解決だけがすべてではなく、自分自身が納得できる結末を迎えるために最善を尽くすことの大切さを強く感じました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修:久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)

著者:雪嵐 ルイ/40代女性。高齢の母とラブラドール犬との暮らし。酒は飲めないが、酒にまつわる香りを好む。ある特定の酒のにおいが好きな香りフェチ。

イラスト/おみき

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)

 

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