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「長男の嫁だろ?」介護か離婚かを迫る夫に私「え?嫁じゃないよ」→絶望の二択を最高のプレゼントに!

結婚して数年。夫との暮らしに大きな不満はなかったものの、小さな引っかかりはずっとありました。共働きなのに家事はほぼ私の担当。義母からの嫁いびりに夫は見て見ぬふり。それでも「家族だから」と自分を納得させてきたのです。

そんな日常が一変したのは、義父から連絡が入った日のことでした。義母の足腰が急速に衰え、認知症の疑いもあるという話。まだ60代前半で、思ったよりも早い介護でした。

義父ひとりでは心もとないという判断から、家族で介護について話し合うことになったのです。

ところが、話し合いの席にいたのは夫の兄弟3人と義父、そして3人いる嫁の中から私だけ。理由を聞くと、夫はさも当然のように「長男の嫁だからだろ」と答えました。


私は戸惑いました。結婚当初、義父母は「自分たちの介護は考えなくていい」とはっきり言っていたのです。義母にいたっては、私が家に出入りすること自体を快く思っていなかった時期さえありました。

 

それなのに、いざ介護が必要になったら「長男の嫁」のひと言で片付けようとするのは、あまりにも都合が良すぎると感じたのです。

長男の嫁

介護はそちらの家族で解決してほしいと夫に伝えると、「冷たい」「母さんがかわいそうだと思わないのか」と責められました。けれど、私も仕事を抱えています。息子である夫たちがまず動くべきではないかと言うと、「仕事がある」「弟たちも忙しい」の一点張り。

 

義父は最初から私に任せる前提で話を進め、夫も止めようとしません。約束が違うと抗議し、私はその場を去りました。


帰り道、電話をかけてきた夫は逆上していました。夫の言い分は、およそ令和の時代とは思えないもの。「長男の嫁なんだから、親の面倒を見るのは義務だ」と、自分の役割を棚に上げて繰り返すばかり……。

 

私が具体的な介護サービスの利用を提案しても、「身内に任せるのが一番安上がりで安心なんだ。余計な金を使うな」と、聞く耳を持ちませんでした。

 

男だから母親の入浴介助は気まずい、下の世話はしたくない——そう言いながら、その負担のすべてを私ひとりに背負わせようとしていたのです。

渡された離婚届

話し合いは平行線のまま、夫の言葉は日に日にトゲを増していきました。「仕事なんてパート程度だろ? 辞めて介護に専念すればいい」と、私のキャリアを軽んじる発言まで飛び出します。

 

挙句、「俺の妻としての役目を果たせないなら、結婚している意味がない」と、離婚をほのめかす脅し文句も……。

 

その後も夫の態度は変わらず、介護を引き受けるか、離婚かという二択を突きつけてくる日々。そしてある日、夫はついに記入済みの離婚届を私の前に差し出しました。「どうするかはお前が決めろ」と。

 

おそらく夫は、離婚届を見せれば怖くなって折れると思っていたのでしょう。私は黙って離婚届を受け取り、その場を離れました。

 

「もう嫁じゃありません」

数週間が経っても、夫は相変わらず「親父が早く来てほしいと言っている」「飯だけでも作りに行け」と催促を続けていました。「長男嫁の自覚はないのか」と責める口調は日に日に強くなっていきます。


私はその間、決して何もしていなかったわけではありません。離婚届を受け取ったあの日から、新しい住居を探し、生活の見通しを立て、着々と離婚の準備を進めていました。

 

嫁いびりを受けても助けてくれなかったこと、共働きなのに家事を丸投げされてきたこと、そして今回の介護の押し付け……。振り返れば、夫はいつも自分の都合を優先し、私の気持ちに向き合おうとしませんでした。

 

離婚届を脅しの道具にしたあの瞬間、私の中で張り詰めていた糸がプツリと切れたのです。


ある日の夕方、いつものように介護を催促するメッセージが届きました。私は短く返しました。「残念でした。もうあなたの奥さんじゃありません。離婚届、受理されたから」


夫は動揺を隠せませんでした。「どういうことだ」「間違いだったと訂正しろ!」あれほど強気に離婚届を渡してきた人が、取り乱すばかり……。

 

私は落ち着いた声で答えました。「記入済みの離婚届を渡して、『どうするかはお前が決めろ』と突きつけたのはあなたのほう。私はその言葉通り、自分の意思で答えを出しただけ」

 

夫は「まさか、本当に出すなんて……」と、呆然と繰り返しました。それは、自らの言葉がただの脅しに過ぎなかったと露呈した瞬間です。その身勝手な甘えを確信したことで、私の心にわずかに残っていた迷いすらも、完全に消え去りました。

遅すぎた謝罪

夫は態度を一変させ、謝り始めました。「介護はもう頼まない」「今まで通り暮らそう」。

 

けれど、私が求めていたのは「今まで通り」ではなかったのです。今まで通りが苦しかったから、離婚を決めたのです。


私は伝えました。義母の嫁いびりから守ってくれなかったこと、家事を当然のように任せてきたこと、そしていざとなったら離婚をちらつかせて私を従わせようとしたこと……。長男であることよりも前に、夫であることを大切にしてほしかった——そう告げると、夫は言葉を失いました。


「長男の嫁だからって、特別にかわいがられたことが一度でもあった?」と私は聞きました。義父母が弟たちには車の購入費や結婚資金を援助していたのに、私たちには何もありませんでした。それなのに負担だけは長男の嫁だからと押し付ける、その矛盾に、夫自身が気付いていなかったことが悲しかったのです。


夫は最後まで引き留めましたが、空っぽになった気持ちは戻りません。1週間後、私は荷物をまとめて家を出ました。

 

それからのこと

離婚後、今度は次男の嫁に介護を頼もうとしたそうです。当然のように断られ、次男の嫁も実家に帰ったと聞きました。

 

結局、元夫と三男が義母の介護にあたることになったものの、何もしない義父への不満から兄弟の関係も悪化し、今は施設を探しているようです。元夫から連絡が来ていましたが、返信はしていません。

 

現在は仕事に打ち込みながら、自分ひとりの生活を整える毎日です。結婚していたころより、気持ちはずっと軽くなりました。あの決断に後悔はなく、これからは自分の時間を何より大切にして生きていく。そう心に決めています。

 

◇ ◇ ◇

 

介護は家族にとって避けて通れない課題です。しかし「長男の嫁だから」という理由だけで特定の誰かに負担を集中させれば、いずれその関係は壊れてしまいます。

 

大切なのは、それぞれができることを持ち寄り、使える制度やサービスを活用しながら、家族全員で向き合う姿勢ではないでしょうか。支え合いは、一方的な犠牲の上には成り立たないのです。

 

【取材時期:2026年2月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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