静かに歩み寄る女性
その女性は、彼に電話で「またダメだったの」「私って重いのかな?」と、毎回似たような恋愛相談をしては、彼がそれに丁寧に返事をしていました。
私は、このやり取りに正直あまり良い気がしていませんでした。私と過ごす日でさえ、彼女から電話がかかってくると彼はずっと彼女と電話をしてしまうからです。私と彼の時間を、彼女に奪われているような気がしていました。
そんなある日、彼の友人たちと一緒に遊びに行くことになりました。もちろんあの女性もいます。遊びに行く当日、彼女は自然と私の隣に来て、彼の話題で距離を詰めてきました。
「彼ってやさしいでしょ。彼女の立場からすると、どんな感じなの?」と。
仕掛けられた言葉の意味は?
何かを探るような質問に加えて、「やっぱり、結婚するなら彼みたいなタイプがいいよ。まぁ、やさしすぎるから私は異性としては見られないけどね」と話を続けました。
どういう意味で言っているのか、彼女の言葉をどう受け取るべきか……私は考えてしまいました。
純粋なアドバイスなのか、遠まわしな牽制なのか。結局、その日彼女は彼からずっと離れず、帰り道も3人で歩いて帰ることになりました。
すると突然、「この前も、彼を夜遅くまで付き合わせちゃってごめんね」と、女性が話し始めたのです。
嫌味と修羅場
彼女は微笑みながら、「終電ギリギリだから、うちに泊まればいいとは言ったんだけど、明日仕事だし帰るって言うのよ」と続けました。
その言葉に、1日ずっと彼女の言動にモヤモヤしっぱなしだった私は思わず、言い返してしまいました。「最近、度を超えていない? 正直、いい気はしないよ」と。
すると彼女からは「ヤキモチ? 私のほうが彼のこと、わかっているかもね」と、あざ笑うような挑発が返ってきました。
不穏な空気になった私たちの間を、慌てて割って入ってきた彼。その言葉にも衝撃でした。「気にするなよ。今はまじで何もないから」。今「は」? すると、「私たち、短い期間だけど昔付き合ってたんだよね」と、女性が微笑んで……。
私はそこでようやく理解しました。女性の言動は無意識なものではなく、確信犯的なものだったと。彼に下心はないように見えましたが、今回の出来事を招いた原因は、間違いなく彼の“やさしさ”でした。彼とは別れたものの、本当に“男女の友情”は存在するのか、改めて考えさせられた出来事です。
著者:榊原愛七/30代女性・1児の母。看護師・カウンセラー兼、恋愛エピソードを執筆するライター。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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