

ワインバルでの出会い
これは、私が20代のころの出来事です。今振り返ると、ずいぶん勢いに任せて行動していた時期だったように思います。
女友だちとワインバルで飲んでいたとき、近くにいた男性2人組から声をかけられました。そのまま4人で楽しく話すうちに、自然と打ち解けていきました。2対2で軽い合コンのような感じになり、偶然にもそれぞれいい雰囲気に。
終電が近づいたころ、男女2人ずつに分かれて解散する流れになりました。私は一緒になった彼とかなりいいムードで、もっと話してみたいという気持ちが強くなっていきました。まだ帰りたくないと思った私は、その場の空気に背中を押されるように、彼の家へ行くことにしたのです。今思えば、かなり無防備だったと感じます。
「すぐ戻る」と言って出かけた彼
出来事が起きたのは翌朝でした。私たちは少し気恥ずかしさを感じながら、前夜のことを思い出しては、部屋でのんびり話していました。
すると突然、彼が「あ、まずい! 今日、あれを友だちのところに借りに行く約束だった!」と、慌てた様子で言い出したのです。続けて「ちょっと行ってくる! すぐ戻るから待ってて」と告げ、あっという間に支度を済ませて外へ出ていきました。
彼の行動に私はとても驚きました。まだ連絡先すら交換していなかったからです。ただ、本人が「すぐ戻る」と言っていたこともあり、その言葉を信じて待つことにしました。
彼が帰ってきたのは…
ところが、待てど暮らせど彼は戻ってきません。連絡を取りたくても方法がわからず、どうしようと困ってしまった私。勝手に帰ることも考えましたが、さすがに何も伝えずに出るのも気が引けます。そこで私は、このまま彼が帰ってくるのを待つことにしました。置いてあった漫画を読んだり、昨夜開けたお菓子の残りを食べたりしながら、時間をつぶすことにしたのです。
すると、お昼を過ぎ、夕方になり……彼が戻ってきたのは、なんと18時ごろ。「ちょっと」と言っていたはずなのに……。
帰ってきた彼は「ごめんごめん、友だちと話していたら長くなっちゃって」とあっけらかんとした様子。初対面に近い人の家で長時間ひとりで待つという状況は、どうしても落ち着かないものでした。あのときのなんとも言えない妙なドキドキ感は、今でもよく覚えています。
その後も彼とは何度か会いましたが、時間や約束に対する感覚の違いを感じることが多く、自然と会わなくなっていきました。
この出来事を通して、たとえその場の雰囲気がよくても、最低限の連絡手段を確認しておくことや、相手との距離感は少しずつ築いていくことが大切だと実感しました。当時を振り返ると、予想外の展開ではありましたが、今では「そんなこともあったな」と、クスッと笑える思い出になっています。
著者:岡田圭/30代女性・新卒で編集プロダクションに入社後、女性誌やウェブを中心に恋愛や人間関係などのテーマで数多くコラムを執筆。
作画:ちえ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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