中学受験失敗した息子を罵倒。6年後、息子の反撃開始

私は夫と、長男と長女の4人家族です。夫は穏やかで、子どもに厳しく当たるような人ではありませんでした。しかし、昔から学歴の話が大好きで「やっぱり最後は学歴だよな」そんな言葉を、冗談みたいに口にする人でした。私は「また始まった」くらいに流していたのです。
――長男が「中学受験、やってみようかな」と言うまでは。
長男の言葉を聞き、夫の目つきが変わったのを私は見逃しませんでした。子どもの気持ちより、“結果”だけを見ている目。まるで、長男の受験が夫の勝負事になったような顔でした。私は胸の奥がざわつきました。夫の中で長男が、「子ども」ではなく、見栄を満たすための道具に変わってしまう――そんな嫌な予感がしたからです。
その予感は、的中してしまったのです。夫の言葉は日ごとに鋭くなり、家の空気は少しずつ、確実に壊れていったのです。
“応援”が“監視”に変わった日
最初のうちは、夫も「やるなら頑張れよ」と言っているだけでした。しかし、少しずつ言い方が変わっていきました。夫は「今日、何時間やった?」 「今の成績だと間に合わないだろ」 「寝る時間?それ、必要か?」と詰め寄るようになったのです。
長男は真面目で、親の期待に応えようとする子です。夜遅くまで問題集を開いて、朝は眠い目をこすって起きる日々……。休日も友だちの誘いを断って勉強をするようになったのです。しかし、夫は頑張る長男を見ても満足しませんでした。そして、長男を追い詰めるように「遊ぶ時間があるなら勉強しろ」「同僚の息子はもう偏差値が上がってる」と言うのです。いつも“誰かの息子”と比べる夫の言葉にプレッシャーを感じたのでしょう……。長男の顔色が日に日に悪くなっていきました。しかし、夫は気づかないふりをするどころか、自分の言葉が効いていると思い誇らしげな表情を浮かべるのです。私は何度も「進路は本人が決めればいい! 本人が行きたい学校もあるんだから、話を聞いてあげて」と訴えました。すると夫は、私を見下すように「そんな甘いこと言って! だからお前はダメなんだ! 学歴で人生が決まるっていうのに! 良い中学行って周りから一目置かれる存在にならなければ意味がないんだよ!」と言い放ったのです。
その瞬間、背中が冷たくなりました。この人は、“息子のため”と言いながら、息子を見ていない。 見ているのは、自分の評価と見栄だけ――。私は胸が苦しくなりました。
不合格よりも痛かった言葉
受験の直前、長男は明らかに疲れていました。食欲が落ちて笑顔が減り、ぼんやりする時間が増えていました。それでも夫は息子を心配するどころか「寝る間を惜しんで勉強しろ! 成績が落ちた?努力が足りないだけだ」と言い放ったのです。
私はこのままでは息子が壊れてしまうと思い「少し休ませよう」と夫に伝えました。けれど夫は、まるで長男の体調より“合格”が大事だと言わんばかりに首を振ったのでした。そして長男の受験が終わりました。結果は残念ながら不合格……。私は長男に「よく頑張ったよ。ここまでやれたのがすごい」と抱きしめました。 長男は唇を噛んで、泣くのをこらえていました。すると、夫が 「不合格だと!? 信じられない! 出来損ないは、俺の子じゃない」と声を荒げたのです。私は耳を疑いました。次の瞬間、長男の目から涙が溢れ、声を上げて泣き出しました。私は「ちょっと……何言ってるの? あなた、それでも父親なの?」と夫に対して怒りが爆発! それでも夫は、ため息をつき「期待して損した」と吐き捨てて外に出ていったのです。
それからの夫は、もっと残酷でした。長男を“いないもの”として扱うようになったのです。挨拶しても無視、話しかけても無視。食卓でも視線を向けず、家の中にいるのに長男だけが孤立していたのです。私は何度も「謝って! 親として最低だよ」と夫に言いました。しかし、夫は「合格してれば問題なかったんだ」と言うだけで……。この人は、何も分かっていない。 分かろうともしていない。 私はそこで、ある決意をしました。
母は“静かに”準備する
離婚が頭をよぎりました。しかし、専業主婦の私が子ども2人を連れてすぐに出るのは現実的ではありませんでした。私は意を決し、子どもたちに「パパが変わることに期待するのはやめよう。ママが、3人の生活を守る準備をするから」と伝えました。
その後、私は在宅でできる仕事を少しずつ始め、収入はすべて貯金に回しました。そんな私の様子に夫は気づくことはなく、それだけ家族に関心がなかったのだと思い知らされました。夫に無視され続けた長男は、最初こそ傷ついていましたが、干渉がなくなると少しずつ落ち着きを取り戻しました。そして「もう、何を言われても大丈夫。絶対にパパを見返してみせる。そしてママにラクをさせてあげられるように頑張る!」と言い、自分のペースで勉強を始めました。そして数年後、長男は自分の意思で医大の大学受験に挑みました。
合格発表の日、 画面に表示された「合格」の文字を見た瞬間、私と長男、長女は思わず泣き出しました! そのとき、夫が帰宅し「聞こえたぞ! 合格って?」と一言。長男を無視し続けた夫は何も知らなかったのです。状況を説明すると「い……医大!? やっぱり俺の息子だな!」と言ったのです。
その一言で、空気が凍りました。長男はゆっくり夫を見て「6年前のこと、覚えてる? 出来損ないは俺の子じゃないって言ったよね? あれ以来、パパを父親だと思ったことはない」と言い放ったのです。久しぶりに話した長男から拒絶の言葉を受け、夫は言葉を失っていました。そして、私は「離婚しましょう。あなたの言動は記録しています」と告げました。さらに追い討ちをかけるように、長女が「今さら“父親”の顔をしても遅いよ」と呟きました。夫はやっと「ごめん……」と口にしました。
しかし、その謝罪は6年前には届きませんでした。 私たちは準備していた通り、家を出ました。長男の合格はきっかけではなく、区切り。 6年かけて決めた結論でした。
◇ ◇ ◇
学歴は、人生の一部であってすべてではありません。結果が出たときだけ誇る愛情は、本物とは言えません。子どもを守るのは、合格通知ではなく、失敗したときにかける言葉。親の一言は、未来を支えることも、壊すこともある。その重さを忘れないでいたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
1つ目のエピソードでは、子どもの進路をめぐる出来事の中で、家族の価値観の違いが少しずつ表面化していきます。将来を思っての選択のはずが、いつの間にか大人同士の思いがぶつかり合い、家族の関係にも影響を及ぼしていく様子が描かれていました。
次のエピソードでは、入学を目前に控えた準備の中で、これまで隠されていた問題が思いがけない形で明らかになっていきます。新しい生活に向けて歩き出すはずの時期だからこそ、その出来事は家族にとって大きな転機となることに……。
娘が小学校に入学⇒義妹からのメールで発覚した事実とは

私は、夫と来年小学校に入学する娘の3人で暮らしていました。そんな娘の入学をきっかけに、思いもよらない事実が明らかになったのです。
節約しようと約束したのに…夫がまさかの行動を!?
ある夜、夫から「今日、一緒に飲んでた友だちが泥酔して動けないから、俺もビジネスホテルに泊まるわ」と連絡がありました。私は、心配よりも先に胸がざわつき……。というのも、私たちは家計を見直したばかりで、夫も「今月から節制する」と約束していたからです。
娘の将来の教育費を考え、外食や洋服の購入を我慢してきました。そんな矢先、夫は「投資になるから」と言って高級時計を購入……怒りと虚しさが一気に押し寄せました。問いただすと、夫は「数年後に高く売れると思った」「ひと目惚れした」と謝り、「高い買い物はこれで最後」と誓いました。
結局、「信じるのはこれが最後だからね」と言って私は許してしまいました。自分でも甘いとわかっていたのに、家族の空気が壊れるのが怖かったのです。
時計をめぐる騒動から2年後…夫の変化とは?
それから2年、夫は浪費を控えるようになり、私もようやく肩の力を抜けるようになっていました。娘はすくすくと成長し、もうすぐ小学校の入学式を迎えます。
そんなある日、夫が「入学式に着ていくスーツをオーダーしたい」と言い出しました。夫は普段スーツを着ないため、最後に購入したのは娘が生まれる前だったでしょうか……。これから着る機会もあるかもしれないと思い、購入することに。
これまでは夫の散財のせいで貯金がほとんどできず、私自身、本気で破産を覚悟した時期もありました。だからこそ、気持ちを入れ替えた夫を信じたくて、今回の買い物を認めたのです。
さらに私は、「このまま節約できれば、たまには贅沢もできるし、娘が小学生のうちに家族で海外旅行もできるかもしれないね」と未来の話までしました。夫も「南国がいいな。娘も海が好きだから」と楽しそうに語り、その笑顔に私はほっとしたのでした。
娘のランドセル写真を見た義妹が…思わぬ反応を!?
しかし後日、私は思いがけない形で現実に引き戻されました。ランドセルが届き、娘が背負って大喜びしている姿を見て、両親・義母・義妹へ連絡し、写真を送りました。すると義妹から「え? 入学って去年だったよね? 入学祝いを兄ちゃんに送ったはずだけど」と返事がきたのです。
うちは一人っ子で、入学は“次の4月”。何かの間違いだと思い事情を聞くと、昨年の春、夫が義妹に「もうすぐ入学だから」と連絡し、「もし入学祝いをくれるなら、最低でも10万円くらいほしい」と、半ば誘導するように言っていたとのこと。義妹は遠方に住んでいて、ほとんど会う機会がありませんでした。
それでも“なかなか会えない姪のために”と、迷うことなく10万円を送ったと言います。私は耳を疑いました。2年前の「最後の約束」が、私の知らないところで破られていた事実に、怒りよりも深い失望が押し寄せました。
義妹が夫に確認すると、夫は「入学祝いを渡したのはお前の勘違いってことにして」と口裏合わせを求めてきたそうです。用途を尋ねたところ、飲み代に使ったと白状したとのこと。義妹は「至らない兄で本当に申し訳ない……」と、すべてを教えてくれました。
嫌な予感の答えは…カード履歴の“あの日”にあった
嫌な予感が確信へと変わり、私は夫のカード利用履歴を確認しました。すると、「友だちや会社の人と飲んで朝帰りする」と言っていた日のいくつかが嘘で、複数のホテル決済が見つかったのです。そろそろ大丈夫だろうと、1年前に上限を低めに設定したカードを渡していたことが裏目に出ていました。さらに、リボ払いまで発覚し……。
悩んだ末、私は夫の幼なじみである友人に連絡してみました。すると友人は、「黙っていたほうがいいと思っていたんだけど……」と前置きをしたうえで、夫が同じ会社の女性と不倫していること、しかも相手も既婚者であることを教えてくれたのです。
その夜、私は夫と向き合い、義妹からだまし取った10万円、約束を破った散財、そして不倫の事実――すべてを突きつけました。すると夫は「お前に相手にされなくて寂しかった」「お金のことばかり言われてストレスだった」と自分の行動を正当化しようとしました。
たしかに、私も仕事・家事・育児に追われ、夫と向き合う時間を十分に取れていなかった部分はあったかもしれません。しかし、それは嘘や不倫を許す理由にはなりません。私は母の浮気が原因で両親が離婚した過去があり、「浮気をする人間は絶対に許せない」と何度も夫に伝えてきたのです。
「もう信じられない…」嘘を重ねた夫の末路とは
私は自分の甘さを痛感し、「一度壊れた信頼関係は修復できない」と告げ、離婚を決断しました。慰謝料と養育費を請求し、娘は私が引き取って育てると伝えると、夫は「反省したから許してほしい」とすがってきました。しかし、私の中にはもう愛情は残っていませんでした。
さらに私は、「入学式にも来なくていい。入学式のために買ったスーツは売って慰謝料の支払いにあてて」と伝えました。夫は平日はほとんど家におらず、休日も娘と遊ぼうとしませんでした。そのためか、娘は父親の不在に驚くほど動揺しておらず……。
不倫相手の家庭でも不倫がバレたようで、夫と相手の女性は双方から慰謝料を請求され、借金を抱えたと聞きました。ふたりはお金のことで揉め、結局別れたそうです。一方で、私はこれまで疎遠だった義妹と連絡を取るようになり、今度遊びに来る予定。これからは娘とふたり、穏やかで温かな毎日を過ごしていきたいと思っています。
◇ ◇ ◇
お金のトラブルや嘘は、夫婦関係に深い溝を生みやすいもの。今回のように「散財」や「嘘」が積み重なると、気づいたときには取り返しのつかない状態になってしまうこともあります。話し合いは大切ですが、無理に我慢を続けるのではなく、自分と子どもの生活を第一に考える選択も視野に入れていきたいですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
いかがでしたか?
今回の2つのエピソードに共通していたのは、入学や進学という大切な節目が、家族の関係を見つめ直すきっかけになっていた点でした。新しい生活の始まりは喜びに満ちたものである一方で、それまで見過ごしていた違和感が表に出てくることもあるのでしょう。 入学や進学といった節目は、新しい一歩を踏み出す大切なタイミングです。だからこそ、その節目の中で感じた違和感を見過ごさず、家族のあり方を見つめ直すことが大切なのかもしれません。