生活費を一切入れない夫
夫は給料が良かったのにもかかわらず、自分の趣味にだけお金をかけ、生活費は一切入れてくれませんでした。「生活費や娘の教育費に関してはお前の給料から出して。自分の給料は将来のために貯蓄に回す」と言っていました。本当にそうならいいのですが、私にはどうしても自分のお金を自分のこと以外に使いたくないように見えてしまっていました。
しかし、私がどれだけ言っても、夫の意見は変わらず、私はカツカツの中で何とかやりくりをしていました。
娘が小学校に上がる前の春も、ランドセルや学用品の準備について相談したところ、夫はスマホから目を離さず「ないなら親に頼めば? 俺は出さないよ」と冷たく言い放ちました。その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが確実に壊れる音がしました。
数日後、娘が寝静まったリビングで私は震える手で夫に離婚届を差し出し「もうあなたとは一緒に未来を描けません。離婚しましょう」と切り出しました。
夫は鼻で笑って「本気かよ、ひとりで生活できるわけないだろ」とバカにしてきましたが、私は娘と2人で住むために探した賃貸物件の見積書や離婚に必要な書類などを見せ、本気度を伝えました。すると……。
夫は見下していた私がそこまでするとは思っていなかったようで、焦った様子でなだめたり怒ったりと懐柔しようとしてきましたが、私の意思は揺るぎませんでした。義両親からも「ワガママだ」と激しく責められましたが、断固として離婚の意思を貫き、娘を連れて家を出ることができました。私の両親は「よく我慢したね」と泣いて、私の決断を受け入れてくれました。
現在は、娘と2人で楽しく暮らしています。経済的には決してラクではありませんが、夫の顔色をうかがったり、お金のことで無視されたりする精神的な苦痛からは解放されたので幸せです。
この経験から学んだのは、自分の尊厳を奪う相手と無理に一緒にいる必要はないということです。今は平日は事務職として働き、休日は娘とめいっぱい遊ぶことを楽しみにしています。大変なこともありますが、今は穏やかな生活を送っています。
著者:佐藤奈央子/30代・女性・事務職。ひとり娘を育てるシングルマザー。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)