出産を境に変わった夫の態度
娘が生まれてから、夫の態度は明らかに変わりました。「A子のことを少し見ていてくれる?」と頼んでも「忙しい」の一点張り。家事についても「それはお前の仕事だろ」と言われ、会話もかみ合わなくなっていきました。
次第に言い合いが増え、私は気持ちを落ち着かせるため、週末は実家に帰ることが多くなりました。当時は理由がわかりませんでしたが、今振り返ると、夫の中にあった家族観やプレッシャーが影響していたように思います。
義両親の価値観に戸惑った日々
夫だけでなく、義両親の言動にも変化がありました。義母からは「女の子にそこまでお金をかけなくてもいい」と言われ、出産のお祝いもありませんでした。
一方で、夫の弟夫婦に男の子が生まれたときには大喜び。出産祝いとして現金や洋服を贈っている様子を見て、あまりの差に言葉を失いました。さらに、家族で集まる場でも弟夫婦の子どもばかりをかわいがり、A子のことはまるで目に入っていないかのような態度を取られることもありました。
悲しさを感じながらも、夫の意向もあって義実家の集まりには参加していましたが――その日の出来事が、私の気持ちを決定的に変えました。
夫のひと言で見えた本音
その日も、義両親のA子への態度にモヤモヤしながら家族での食事を終えました。A子のおむつを替えてリビングに戻ろうとしたときのことです。聞こえてきた夫のひと言に、思わず足が止まりました。
「まあ次は男の子だな」
冗談のような軽い言い方でしたが、私にとっては聞き流せるものではありませんでした。娘の存在そのものを否定されたように感じたのです。その瞬間、「この人とは根本的な価値観が違う」とはっきりわかりました。
私は「今日はもう帰ります」とだけ伝え、A子を連れてそのまま実家へ戻りました。
実は、父の知人が義実家の会社と取引関係にあることは以前から聞いていました。これまでそのことを頼るつもりはありませんでしたが、このときばかりは「一度きちんと両親に相談しよう」と心に決めていました。
新しい生活とそれぞれの結末
実家に戻り、これまでの経緯を両親に話しました。以前から相談していたこともあり、父は「そんな価値観の人たちに、大切な娘と孫を任せるわけにはいかない」と私の決断を支持してくれました。
実は、父の知人が義実家の会社にとって大口の取引先だったのですが、父は今回、その知人に「娘が離婚することになった」と事実だけを伝えたそうです。すると知人の方は、以前から夫の仕事に対する「慢心」や、義父の「時代錯誤な考え方」に危うさを感じていたようで、今回の件で彼らの人間性を完全に見限る形となりました。
「家庭を大切にできない人間に、長く信頼関係を築く仕事は任せられない」――。その後、その取引先との契約は更新されず、義実家の会社は大きな柱を失うことになったと聞きました。
夫とは話し合いの末、離婚が成立。娘の親権は私が持ち、現在は実家の助けを借りながら、穏やかに暮らしています。
夫はといえば、家業の傾きに加え、私への慰謝料や養育費の支払いで、かつての余裕は見る影もなくなったそうです。「男の子さえいれば安泰だ」と豪語していた義両親も、跡取りどころか会社存続の危機に直面し、今になって「やり直せないか」と連絡してくることもありますが、私にはもう関係のないことです。
あのとき、違和感を無視せずに足を踏み出して本当によかった。今、目の前で笑う娘の姿を見ながら、心からそう感じています。
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一見すると何げないひと言でも、受け取る側にとっては深く傷つくものであり、積み重なることで関係の修復が難しくなることもあります。違和感を抱いたときに見過ごさず、自分の気持ちと向き合うことの大切さを改めて感じさせられます。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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