元夫と不倫相手との再会
離婚後、私は仕事に打ち込み、自分の生活を立て直すことに集中していました。少しずつ気持ちも落ち着き、ようやく前を向けるようになったころです。
ある日、新築タワーマンションの前で、見覚えのある2人の姿が目に入りました。元夫と、かつての不倫相手だったA子です。
元夫は私に気づくと、悪びれた様子もなく「えっ、久しぶりじゃん」と声をかけてきました。一方のA子は私を見て、「なんか前より疲れて見えるね。離婚していろいろ大変だった?」と、見下すような口ぶりです。
私が黙っていると、A子は背後のマンションを見上げながら、「私たち、このマンションを買ったの。最上階だから景色も最高なのよぉ」と得意げに言いました。
見下してくる不倫相手
私は「そうなんですね。最上階となると高額と思いますが、すてきなマンションですね」と返しました。するとA子は一瞬、気まずそうな顔をしましたが、「まぁね!」と自慢げな表情。
ただ、少し違和感がありました。そこで「最上階だと、かなり人気があったのではありませんか」とやんわり尋ねてみたのです。
するとA子は一瞬言葉に詰まり、「えっと…その、上のほうだったはず」と視線を泳がせました。元夫も慌ててうなずいていましたが、A子はついに「あっ…本当は2階だったかも。206号室かな」と小さな声で打ち明けました。
私が「あれ…2階のお部屋でしたら、たしか賃貸用だったはずですが」と返すと、二人は「え、どうしてそれを…」とたじろいでいます。
実は私はこのマンションの…
私は二人に真実を明かすことにしました。
「このマンションのオーナーは私です」
私は元夫と離婚した後、祖父母から受け継いだ土地を活用することになり、不動産会社などと相談しながら、このマンションを建てたのです。この日も、建物の相談でここに来ていました。そして、仰天する2人に追い打ちをかけました。
「だから、この建物のことで気になる話が耳に入ることもあります。あまり詳しくは言いませんが、あなたたちの部屋については管理会社から相談が入っています。これ以上、周りに迷惑をかけないよう気をつけたほうがいいと思いますよ」
すると元夫の表情が変わり、私への態度も一変。「あ、ああ…。でも、お前がオーナーだったなんて…」とつぶやいたあと、「あのころ、ちゃんと向き合えていたら、俺たちの関係も違ったのかもな」と未練をにじませるようなことを言い出したのです。その流れで、「もう一度やり直せないかな」とまで口にしました。
私は苦笑いしつつ、「やり直すわけないでしょう。私にはもう今の生活があるので」と伝えました。
再会のあとで
実はそのとき、今の夫も仕事の都合でこのマンションに来ていました。
夫はこのマンションの設計に関わった建築士で、私のこれまでの経緯も知っています。仕事を終えた夫がこちらに来ると、ただならぬ状況を察したようです。夫は余計なことは言わず、二人に会釈したあと、私に「そろそろ行こうか」と声をかけてくれました。
その後、二人は金銭面や生活トラブルでたびたび揉め、やがて離婚したと聞きました。借金もあったらしく、このマンションを出ていくことになったと聞いています。今はそれぞれ、以前とは違う暮らしをしているようです。
一方の私は、愛する夫と幸せな日々を過ごしています。元夫の裏切りと不倫相手からのマウンティングというつらい経験もしましたが、あの出来事があったからこそ、今の穏やかな毎日をより大事に思えるのかもしれません。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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