鼻水は何回吸っても大丈夫!良いことだらけです【3児ママ小児科医直伝】

2019/09/28 08:30
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東京衛生病院小児科の小児科医保田典子先生のコラム「3児ママ小児科医のラクになる育児」。私生活では7歳5歳3歳の子育て中という3児のママ小児科医が、ママたちの暮らしをグッとラクにしてくれる話を教えてくれます。今回は鼻水のケアについて解説します。
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こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、3歳の子育て中です。涼しい日が増えてきて、寒くなってくると風邪の季節です。寒い季節の風邪は、鼻水や咳がメイン。今回は、子どもの鼻水のケアについてお伝えします。 

 

風邪薬は「風邪を治す」ものではない

病院に行くともらう風邪薬。風邪薬は”風邪を治すもの”ではありません。風邪による鼻水を出しやすくしたり、咳を少し緩和したりする薬です。
ただ、無理やり風邪症状を押さえつけているだけなので、結局は子どもの免疫で風邪のウイルスをやっつけて、症状を良くしていくしかありません。

 

実際に、咳止めを使うと咳がでる期間が長くなる、という論文もあります。なので、薬を使うときは「症状で眠れないなど生活にかなり支障が出るときに、睡眠など療養生活を少し快適にするためのもの」と考えましょう。少し鼻水が出るくらいなら、薬は使わなくても大丈夫です。
 

風邪の鼻水のケアで大事なのは?

薬で治すわけではないのなら、どうやって風邪のケアをしてあげればいいのでしょうか。一番は「ウイルスを出すのを手伝ってあげること」「ゆっくり休んで体力を温存してあげること」です。

 

鼻水や咳には、風邪のウイルスがたくさん含まれています。(風邪をひいて長時間経っていると、もうウイルスがいないことも多いですが)

鼻水や咳をすることにより、風邪のウイルスを体から出そうとしているのです。そのため、薬で無理に抑えてしまうより、うまく出してあげたほうが良いのです。

 

鼻の奥には耳につながる耳管もあり、鼻水をためっぱなしにしておくと中耳炎になりやすくなってしまいます。咳と違って、鼻水は出すのを親が手伝ってあげられます。
ぜひ鼻水吸引器などで吸って、鼻水をすっきりさせてください。

 

粘膜を傷つけないの?

診療でよく「自分で子どもの鼻水を吸うと、粘膜を傷つけませんか?」と聞かれます。ご家庭で鼻水吸引をする場合、器具を鼻の奥まで入れないので、粘膜を傷つける心配はありません。

 

左右の鼻の穴の間の壁(鼻中隔)には「キーゼルバッハ部位」という、血管が豊富な場所があります。

粘膜を傷つけることが心配であれば、この鼻の真ん中の奥(キーゼルバッハ部位)に器具をつけないように気を付けて、吸ってみるといいと思います。(でも、器具ではなかなか届かないので、あまり心配いらないですよ)。

 

鼻水吸引のコツは…?

鼻水吸引は、嫌がる赤ちゃんが多いです。少しの鼻水なら無理やり吸わなくても大丈夫ですが、中耳炎になりやすい子や、鼻水でおっぱいやミルクが飲めないとき、むせて吐いてしまうとき、鼻水が詰まって眠れないときなどはしっかり吸ってあげましょう。鼻水は何回吸っても大丈夫! 良いことだらけです。中耳炎の予防にもなりますし、しっかり夜寝られるようになるので、親も幸せです。

 

一番のコツは「しっかり押さえて吸引すること」です。嫌がる赤ちゃんに声をかけながら、そっとやっても鼻水は吸えません。鼻水吸引をすると決めたらしっかり押さえて、しっかりしつこく吸ってあげると、ご家庭の吸引器でもかなりすっきりしますよ。

 

また、鼻の奥は意外と広いので(上記図参照)器具を入れる角度を変えて、ゆっくり時間をかけて吸引するのもコツです。説明しづらいので、コツが掴みにくい方はこちらの動画も参考にしてみてください。

 

 

風邪薬なしでもできる風邪のケアのお話でしたが、もちろん、風邪の症状がつらい時はうまく風邪薬を活用してくださいね。そして、赤ちゃんがつらそうだったら、薬がまだあっても、かかりつけの病院を受診して様子をみてもらいましょう。
 

著者

医師 保田典子 先生

小児科 | 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師


医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師。株式会社メドイース 代表取締役。

2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。

 


経歴

2003年 筑波大学医学専門学群卒業
大阪市立総合医療センター小児循環器内科研究医
国立国際医療センター小児科臨床研修指導医
東京女子医科大学大学院
2014年より東京衛生病院勤務
2019年株式会社メドイース創業



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