先輩たちの会話が聞こえてきて…
美容業界ということもあり、私の職場のスタッフは全員女性で、華やかで目を引く人ばかりです。
そのなかで私は、「地味な人」と見られているようで、「あの子っておとなしいよね」と陰で言われることもありました。気づくたびに少し落ち込みましたが、それでも私は、技術を磨けばきっと見てくれる人はいると信じて頑張っていたのです。
そんなある日、私はマッサージの練習のために残業していました。練習を終えてロッカールームへ向かうと、先輩2人がなにやら盛り上がっています。どうやら近々参加する婚活パーティーの話をしているようで、「パイロットとか経営者とか、条件のいい人も来るらしいよ」と楽しそうに話していました。
するとその直後、2人が「地味なあの子も連れていこうよ」「一緒にいたら私たちがもっと映えるし」と笑い合っているのが聞こえてきたのです。悔しくて胸がいっぱいになりましたが、私はその場では何も言えませんでした。
婚活パーティーのお誘い
それから数日後、例の先輩2人が私のもとへやってきて、「今度の婚活パーティー、一緒に行かない? たまにはそういう場も勉強になるよ」と声をかけてきました。あのときの会話を思い出し、私は一瞬ためらいましたが、経験だと思って参加することにしたのです。
そして迎えた当日。私は思いきって、いつもの自分とは少し違う雰囲気にしてみることに。実は姉がスタイリストの仕事をしていて、相談すると「せっかくなら自信を持てる格好で行っておいで」と、私に似合う服を選び、メイクもしてくれたのです。
会場に足を踏み入れると、先に来ていた先輩たちは一瞬きょとんとした表情に。どうやら私だと気づかなかったようで、先輩のひとりは「え……なんで今日に限ってメイクしてんの?」と苦笑いし、もうひとりからは「婚活だからって気合い入りすぎでしょ」と、やや馬鹿にしたように笑われてしまいました。
先輩の本命が私を選んで…!?
パーティーが始まると、先輩たちはそれぞれ気になる男性に積極的に話しかけていました。私も緊張しながら何人かと会話をしていたのですが、その中に、先輩のひとりが特に気にしていた男性がいたのです。
その男性は物腰がやわらかく、会話の端々にも誠実さが感じられる人でした。先輩はかなり熱心に話しかけていたようですが、パーティーの終盤、彼は私のところへ来て「よければ、もう少しお話ししませんか」と声をかけてくれました。
私は驚きましたが、自然体で話しているうちに会話が弾み、最後には彼のほうから連絡先を聞かれました。その様子を見ていた先輩は、明らかに機嫌を悪くしたのです。
帰り際、先輩たちは私にほとんど話しかけることもなく、どこか刺々しい空気をまとっていました。
職場での嫌がらせと、その後
それからしばらく、先輩たちは職場で私に冷たく当たるようになりました。たとえば、私にだけ備品の補充や片付けを多く回したり、共有してほしい連絡をわざと遅らせたり。表立って大きな嫌がらせをするわけではありませんでしたが、仕事がしづらいと感じる場面が増えていきました。
しかし、そうした態度は少しずつ周囲にも伝わっていきました。ある日、必要な情報共有が遅れたことで店内の対応に支障が出てしまい、店長が事情を確認。結果的に、先輩たちは業務に私情を持ち込んではいけないと厳しく注意されることになったのです。
その出来事以来、先輩たちはあからさまな態度を取らなくなりました。私も必要以上に気にせず、これまで通り自分の仕事に集中することにしました。
その後、私は婚活パーティーで出会った男性と交際を始め、以前に増して仕事にも打ち込むようになりました。そんなある日、海外ホテルの運営に関わる顧客から、「私がかかわっているホテルで、エステティシャンとして働くことに興味はない?」と声をかけてもらったのです。サロンのオーナーにも「あなたならできるはず」と背中を押され、今は、海外で働くことを前向きに考えています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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