息子が泣くたびに義母に怒鳴られる毎日……。体力が戻っていない、初めての育児で手が回らないと説明しても、言い訳するなとひと言で切り捨てられました。
家事についても毎日のように文句を言われ、思い切って手伝いをお願いしたときも「家事をするのはあんたの役目」と拒絶されます。
夫がいない中、育児と家事のすべてをひとりで抱えながら、義母の言葉に耐える日々が続いていきました。
同居した理由
やがて義母の言葉は、子どもへの否定にまで及びました。「あんたの子どもは身内だと思えない」そう言い放たれたとき、私と息子がこの家では家族として認められていないと、はっきり実感したのです。
その後まもなく、義母は同居の本当の理由をポロリと漏らしました。義母が私と同居しているのは、私が大手企業勤めだから——つまり、経済的に利用できると判断したようです。
義母は、生活費をすべて私たちに払わせればよいと考えていたとのことでした。それを知ったとき、それまで感じていた違和感がすべてつながった気がしました。
義妹の出戻り
同居の本音が明かされてから数日後、義母から義妹が離婚して実家へ帰ってくるという話を告げられました。義妹の元夫の家が代々の資産家であることを引き合いに出し、財産分与で大金が入るはずだと期待に満ちた様子で話しています。
「この狭い家で同居するの!?」と疑問でしたが、お金があるなら新しい家が決まるまでの一時的な同居だろうと考えていたのです。
しかし1週間後のこと。息子の健診のため病院へ出かけ、夕方帰宅すると、内側からチェーンをかけられていました。インターホン越しに義母は「同居を解消することにした。出ていってくれる?」と言います。
「娘のほうが大事だから」と言われたら、了承するほかありません。何より、そうしないとドアを開けてくれそうもなかったのです。
産後間もない体で、まだ小さな息子を腕に抱いたまま、私は立ち尽くしました。しかし力をふりしぼり「わかりました。でもこんな形で追い出されるなら、もう家族とは思えません。二度と連絡しないでください」とだけ伝えました。
やっと家に入れてもらえた私は夫へ電話し、泣きながら状況をすべて話しました。夫は絶句していましたが、「まずは実家へ避難してくれ」と言ってくれ、その日のうちに息子を連れて私の実家に帰ったのでした。
義母の計算違い
1カ月ほど経ったころ、義母から突然連絡が入りました。「あの子、1円も持っていなかった。お金がないの! 助けて!」想定とはまったく異なる状況になっているようで、お金の援助を求める内容です。
その時点で私はすでに、親戚から義妹の離婚の経緯を耳にしていました。義妹の離婚は義妹自身に原因があるものでした。嫁ぎ先で家計を散財し、その上浮気をしていたとのこと。
状況が証拠映像とともに明らかになり、話し合いの結果、事実上の慰謝料として財産分与をすべて放棄する形で離婚が成立したそうです。
義妹は1円も持たずに実家へ戻っていました。義母は何も知らないまま、大金が入ると信じて私を追い出したのです。
時すでに遅し
謝るから戻ってきてほしい、娘は追い出すからまた一緒に暮らして——義母はそう繰り返しました。しかし、夫婦での話し合いはすでに終わっています。
「お義母さんの機嫌に振り回されるのはもうごめんです」私はそれだけ伝えました。年金暮らしで生活が立ち行かないと訴えられても、答えは変わりません。
産後間もない私と息子を追い出した事実は、何を言われても消えるものではありません。夫も同じ気持ちでした。私たちは義母の連絡先を即座にブロック。これ以上関わらないことを夫婦で決めたのです。
あの家から追い出された日はたしかにつらい思いをしましたが、今となっては早めに離れられてよかったと感じています。
義家族の末路
その後も親戚を通じて義実家の様子は伝わってきました。義妹はほとんど働かず、義母の年金頼りの生活を送っているとのこと。さらに義妹に借金があることが発覚し、督促状が義実家に届き始めたと聞いています。
慌てた義母は私たちに連絡を取ろうとしましたが、すでにブロック済み。そのため親戚に私たちの連絡先を問い合わせているそうです。現在の義実家では毎日のように言い争いが絶えず、親戚からも距離を置かれているとのことでした。
私は今、夫と息子と3人で穏やかな毎日を送っています。あの家を出たことは、正解だったと思っています。
◇ ◇ ◇
人のキャリアやお金をあたかも自分が自由にできるお金のように捉え、損得勘定だけで家族を選別した義母。自分のものではないお金を計算に入れ、人を利用しようとする身勝手な強欲さは、結局のところ自分自身の生活を破綻させることになります。
それに自分の計画が狂った途端に「戻ってきてほしい」とすがるのは、あまりに身勝手な話。一度壊れた信頼は、お金や謝罪で簡単に元に戻らないことを心しておきたいですね。
【取材時期:2026年3月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。